ボストニアン

ボストニアン

ボストニアン（Bostonian）は、日本において特に著名な競走馬で、1953年に皐月賞および東京優駿（日本ダービー）を制し、見事に二冠を達成しました。これは名種牡馬であるセフトの最後の世代による産駒であり、その実績から多くのファンに愛されています。

競走成績

ボストニアンは、初めは7番人気という低評価が付いていましたが、それにもかかわらず皐月賞で勝利を果たしました。この年に新たに創設されたNHK杯にも勝利し、その勢いを保ったまま東京優駿に挑むことになります。

当時の東京優駿は史上最多となる33頭が出走し、非常に混戦状況でした。競走中には3頭が落馬し、混沌としたレース展開の中でボストニアンは1番人気を背負って直線に進入。鋭い追い込みを見せ、ダイサンホウシユウに2馬身差をつけて優勝を飾りました。春に二冠を制したボストニアンは、セントライト以来12年ぶりの三冠挑戦へと意気込みを見せます。

しかし、10月からの復帰戦ではオープンクラスを3連勝するものの、菊花賞ではハクリヨウに3馬身半差で敗れ、三冠を逃しました。それでも、1954年には鳴尾記念（秋）と阪神記念をレコードタイムで制し、再び注目を浴びる存在となりました。しかし、春の天皇賞では再びハクリヨウに敗北し、その年を持って競走生活を終えました。

引退後の活動

ボストニアンは引退後、種牡馬としての道を歩みました。セフトの後継を自任して人気を博しましたが、残念なことに大きな活躍馬を出すには至りませんでした。それでも、彼の血統からは名牝系を築くアサマユリが生まれ、メジロマックイーンの曾祖母としても知られています。

主な産駒

ボストニアンの主な産駒には以下のような馬がいます。

• - マイホープ：1960年クイーンステークス3着
• - ヤマホープ：1965年北国王冠の勝ち馬
• - アサマユリ：中央競馬において2勝を記録し、その子供たちも多数の重賞に出走しました。特にメジロスイセイ（京都記念〈秋〉）、メジロホーク（中京記念）などが知られています。
• - ボストホマレ：コーセイ（中山記念、阪神4歳牝馬特別、桜花賞2着）の祖母
• - フヂカタ：ウメノシンオーやタカラスチールの祖母であり、この血統からも優れた競走馬が輩出されています。

ボストニアンは全姉ヤシマテンプルが桜花賞2着馬で、その曾孫にはバンブーメモリー、全姉ヤシマニシキの曾孫にはイナリワンがいるなど、今なおその血統に名を残しています。競走馬としての華々しい記録と引退後の影響力を併せ持つボストニアンは、日本競馬の歴史に名を刻む存在です。

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