ボスニア・ヘルツェゴビナ軍

ボスニア・ヘルツェゴビナ軍（Oružane Snage Bosne i Hercegovine, OSBiH）は、ボスニア・ヘルツェゴビナの主権を守る国軍です。複雑な歴史的背景を持つこの国の軍隊は、2005年にボスニア・ヘルツェゴビナ連邦軍とスルプスカ共和国軍が統合されることで誕生しました。

歴史的背景

ボスニア・ヘルツェゴビナは、1990年代の紛争を経て、民族間の複雑な関係性を抱える国家です。紛争終結後、和平プロセスの一環として、旧敵対勢力であった二つの軍隊を統合し、単一の国軍を創設することが急務となりました。2004年には国防省が設立され、翌2005年に統合が完了し、ボスニア・ヘルツェゴビナ軍が正式に発足しました。

組織

ボスニア・ヘルツェゴビナ軍は、陸軍と空軍および防空軍の二つの軍種で構成されています。

陸軍: 陸軍は、国家全体の防衛を担う基幹戦力です。旧連邦軍とスルプスカ共和国軍の兵士が統合され、多民族構成となっています。
空軍および防空軍: 空軍および防空軍は、領空の防衛、航空支援、捜索救難活動などを担当します。

課題と展望

ボスニア・ヘルツェゴビナ軍は、創設以来、多くの課題に直面してきました。装備の老朽化、財政的な制約、民族間の不信感などが挙げられます。しかし、国際社会の支援を受けながら、軍の近代化、多民族間の協力強化、地域の平和維持への貢献など、様々な努力を重ねています。

ボスニア・ヘルツェゴビナ軍は、国の主権を守るだけでなく、多民族国家としてのアイデンティティを象徴する存在でもあります。軍の更なる発展は、ボスニア・ヘルツェゴビナの安定と繁栄に不可欠であると言えるでしょう。

外部リンク

* ボスニア・ヘルツェゴビナ国防省公式サイト

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