ボッパルト

ボッパルト：ライン川沿いの歴史とワインの街

ボッパルトは、ドイツ西部のラインラント＝プファルツ州に位置する美しい都市です。ボンから南東へ約70km、ライン川の屈曲部に位置し、その美しい景観と豊かな歴史で知られています。面積は約75平方キロメートル、人口は約1万6500人。温暖な気候と肥沃な土地に恵まれ、ワインの産地としても有名です。

歴史

ボッパルトの歴史は古く、ローマ帝国時代に遡ります。紀元後41年から54年の皇帝クラウディウスの時代に、ローマ軍の城砦が築かれたと考えられています。考古学公園では、4世紀に遡る城砦の遺跡が良好な状態で保存されており、当時の様子を偲ぶことができます。この地には、ローマ軍の撤退後も聖堂区聖堂が建立され、宗教的な中心地としての役割も担っていました。

中世に入ると、ボッパルトは王領地となり、11世紀にはハインリヒ4世によって市場開設地が設けられました。ホーエンシュタウフェン家は、この地を強力な軍事拠点として利用しました。ローマ時代の防備設備はその後も維持され、1200年から1250年の間に周壁の修復と都市の中心部の拡大が行われました。中世の都市統治は、5人の貴族的騎士参事会員、12人の市民的会員、そして都市書記で構成された市参事会によって行われていました。

日本とのかかわり

ボッパルトは、日本とも深い関わりを持っています。19世紀のドイツ人医師、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトがこの地に滞在し、「日本文書」を著しました。この著作は、当時の日本の文化や社会に関する貴重な情報を提供しています。また、平成5年（1993年）には、明仁天皇、皇后美智子（いずれも当時）がボッパルトを訪問されました。さらに、1965年（昭和40年）には、日本の東京都青梅市と姉妹都市提携を結び、文化交流や友好関係を深めています。

姉妹都市

青梅市（日本）
アンボワーズ（フランス）
トゥルロ（イングランド）
ケストヘイ（ハンガリー）
ニャビテケリ（ルワンダ）

名所・旧跡

考古学公園： ローマ帝国時代の城壁を見ることができます。
ボッパルト城： 中世の城塞。
カルメル教会： 歴史的な教会建築。
聖セヴェルス教会： ロマネスク様式の教会。

出身者

ミヒャエル・トーネット：トーネット社の創業者。
フランツ・ブレンターノ：哲学者、心理学者。
ハインリヒ・フォン・シーボルト：オーストリアの外交官、考古学者。
フリッツ・シュトラスマン：化学者、物理学者。

ボッパルトは、豊かな歴史と美しい自然、そして国際的な繋がりを持つ魅力的な都市です。ライン川クルーズの拠点として、またワインを楽しむ旅先として、ぜひ訪れてみてください。

外部リンク

Boppard online

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