ボニージャックス

ボニージャックス（BONNY JACKS）

ボニージャックスは、日本を代表する男性コーラスグループであり、1958年に結成されました。グループは早稲田大学のグリークラブのメンバーによって組織され、当初はアマチュアとして活動していましたが、ラジオ番組「青春ジャズ大学」に出演した際、司会者の笈田敏夫からその歌声を絶賛されることで、プロの道が開けました。その歌唱力を見込まれ、彼らは友人のバンドマスター小島正雄の尽力により、プロデビューを果たしました。

デビュー前、メンバーは厳格な指導のもと、レパートリーを増やすために約1年間の合宿生活を送りました。この合宿では、1日8時間の練習に励み、メンバーそれぞれが日常の糧を得るために様々なアルバイトに精を出していました。彼らの初のプロデビューは1958年のクリスマスイブに行われ、この瞬間が彼らの音楽キャリアのスタートとなりました。

ボニージャックスは、ジャンルを問わず広範なレパートリーを誇り、民謡や歌曲、ジャズ、童謡など合わせて5000曲以上を歌い上げています。「歌の伝道師」との異名を持ち、多くの名曲を世に送り出しました。例えば、ロシア民謡「一週間」や合唱曲「遥かな友に」、そして童謡「ちいさい秋みつけた」や「手のひらを太陽に」は、彼らの歌唱によって広く知られるようになりました。

彼らは同じ形態のコーラスグループであるデューク・エイセスやダークダックスとしばしば合同ショーを開催し、音楽の融合を楽しみました。このような共演は、両グループが解散するまで続きました。

2016年には、新たに9人のコーラスユニット「ボニーさんとブー」を結成し、シングル「じいじのシンデレラ」をリリースしました。2021年にはメンバーの西脇久夫が逝去するも、残ったメンバーは「3人でボニージャックスとして活動を継続する」意向を表明しました。現在も彼らは、より多くの観客に感動を届けるため、精力的に活動を続けています。

ボニージャックスは、2022年に所属事務所が破産手続きに入りましたが、現在はNPO法人日本国際童謡館のマネジメントのもとで活動を継続しています。

メンバー

ボニージャックスのメンバーは、担当パートに応じて高音から低音の順に配置されていますが、デューク・エイセスやダークダックスとは逆に、低音から高音へと並ぶ独特のスタイルを持っています。

• - 吉田 秀行（よしだ ひでゆき）：セカンド・テナー。2003年に加入し、愛称は「ヨンさま」。
• - 鹿嶌 武臣（かしま たけおみ）：最年長のバリトン。愛称は「トラさん」。
• - 玉田 元康（たまだ もとやす）：リーダーでバスを担当。愛称は「のぼさん」。
• - 西脇 久夫（にしわき ひさお）：元メンバー、トップ・テナー。2021年に他界。
• - 大町 正人（おおまち まさと）：元メンバーで、セカンド・テナーを担当。2011年に他界。

代表的な楽曲

ボニージャックスは多くの名曲を持っています。その中でも特に有名な曲に「手のひらを太陽に」や「一週間」、「帰れソレントへ」などがあります。また、数度にわたりNHK紅白歌合戦にも出演し、今も多くのファンに愛され続けています。日本のコーラス文化の先駆者として、ボニージャックスの足跡は今も鮮明に残っています。

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