ボビー・シグペン

ボビー・シグペン（Robert Thomas "Bobby" Thigpen, 1963年7月17日 - ）は、アメリカ合衆国フロリダ州タラハシー出身の元プロ野球選手（投手）で、右投右打です。

ミシシッピ州立大学を経て、1985年のMLBドラフトでシカゴ・ホワイトソックスから4巡目指名を受けプロ入り。大学時代には、後にメジャーリーグで活躍するラファエル・パルメイロやウィル・クラークらとチームメイトでした。

1986年にメジャーデビューを果たし、クローザーとして頭角を現します。1990年には、シーズン57セーブという当時のMLB新記録を樹立し、最多セーブのタイトルを獲得。その活躍から、ローレイズ・リリーフマン賞やピッチャー・オブ・ザ・マンスなど数々の賞を受賞し、オールスターゲームにも選出されました。

1993年シーズン途中にフィラデルフィア・フィリーズへ移籍。そして1994年、シアトル・マリナーズでプレーしていたシグペンは、シーズン途中に福岡ダイエーホークスと契約し、日本球界へ活躍の場を移します。来日当初の背番号は47でしたが、チーム事情により37に変更。この背番号は、彼がメジャーリーグ時代から慣れ親しんだものでした。

ダイエーでは、安定感のある投球で抑えとしてチームに貢献。特に、当時プロ野球界に旋風を巻き起こしていたイチロー選手を、少ない対戦打席数ながらも無安打に抑えたことは特筆されます。その年、チームは17年ぶりの勝ち越しを達成し、シグペンはその快進撃を支える立役者の一人となりました。

しかし、来日時には既に肩を痛めており、連投は難しい状況でした。それでも、2年間で53試合に登板し、20セーブ、防御率1.94という好成績を残しています。

1996年、シグペンは古巣ホワイトソックス傘下のマイナーチームでプレーし、MLBへの復帰を目指しますが、背中の痛みが癒えず、現役引退を決意しました。

引退後は指導者として活動し、2011年にはホワイトソックス傘下のA+級ウィンストン・セイラム・ダッシュで投手コーチを務めました。2013年から2016年までは、ホワイトソックスのブルペンコーチとして、メジャーリーグの現場に携わりました。

彼の持ち球は、スライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩であり、打者を打ち取るための術を心得ていました。

タイトル

MLB
最多セーブ投手：1回 （1990年）
最優秀救援投手賞：1回（1990年）

表彰

MLB
ローレイズ・リリーフマン賞：1回（1990年）
ピッチャー・オブ・ザ・マンス：1回（1990年5月）

記録

MLB
MLBオールスターゲーム選出：1回 （1990年）
NPB
初登板：1994年6月11日、対西武ライオンズ10回戦
初奪三振：同上
初セーブ：1994年7月3日、対オリックス・ブルーウェーブ12回戦
* 初勝利：1994年9月14日、対近鉄バファローズ25回戦

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