ボリショイ・カーメニ

ボリショイ・カーメニ

ボリショイ・カーメニ（ロシア語: Большо́й Ка́мень）は、ロシア極東の沿海地方南部に位置する海軍の町です。この町は日本海に面しており、人口はおよそ4万1800人強（2021年時点）です。ウラジオストクとナホトカの間にあり、シコトヴォ地区の行政の中心地域とされているものの、ロシア海軍太平洋艦隊の重要な施設が存在するため、一般には閉鎖された都市です。

地理

ボリショイ・カーメニは、ピョートル大帝湾内のウスリー湾の東岸に位置しており、近隣にはムラヴィヨフ半島があります。ウラジオストク市民の海水浴場であるシャモラ湾からは、この町の港が見えます。交通手段としては鉄道や道路が整備されており、ウラジオストクやナホトカと接続されています。

「ボリショイ・カーメニ」という名前は「大きな石」を意味しています。気候は寒冷で、1月の平均気温はマイナス14度、7月のそれは24度です。また、年間の降水量は約900mmほどです。

歴史

ボリショイ・カーメニの歴史は、第二次世界大戦後の1947年に始まります。当時、ソ連海軍の補助基地が設立され、以降住宅が建設されました。1956年には都市型集落の地位を得、更に1989年8月31日には市として認可されました。この地域はソビエト連邦の時代には厳重に管理された閉鎖都市でしたが、1989年には民間用港湾の建設計画が進められ、入市規制が一時緩和されました。しかし、港湾建設は実現せず、1996年には再び閉鎖都市となりました。

町の主な産業には、1954年に開業したズヴェズダ造船所が含まれており、原子力潜水艦の整備や修理、解体が行われていました。ですが、ソ連崩壊後の1990年代には経済的な停滞が続き、多くの住民が街を離れることとなりました。2010年代以降はズヴェズダ造船所の経営再建が進められています。

経済

この町の経済は、主に原子力潜水艦の修理や建造に関連する仕事が中心です。また、海軍関連以外にも銀行や造船、海運、漁業企業などが存在します。ボリショイ・カーメニへのアクセスは、シベリア鉄道本線とナホトカを結ぶ支線から貨物専用線が分岐し、フォーキノへ伸びています。ウラジオストクからは直線距離で約40kmですが、道は湾を回り込むため、実際の走行距離は約130kmになります。

外部リンク

この町の市政府の公式サイトが存在しますので、より詳細な情報を求める方は訪れてみてください（[ロシア]]語）: [市政府サイト

ボリショイ・カーメニはその特異な歴史的背景と重要な地理的地位により、ロシアの極東地域を理解する上で欠かせない場所です。

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