ボルゴ・ヴァル・ディ・ターロ

ボルゴ・ヴァル・ディ・ターロ

ボルゴ・ヴァル・ディ・ターロ（Borgo Val di Taro）は、イタリア共和国北部のエミリア＝ロマーニャ州、パルマ県に属する基礎自治体（コムーネ）です。しばしばボルゴターロ（Borgotaro）という通称でも知られています。このコムーネには約6,700人の人々が暮らしており、地域社会を形成しています。

特色ある地域として

この地は、特に秋の味覚として珍重されるポルチーニ茸の有数の産地として有名です。豊かな自然環境が育むポルチーニは、国内外で高く評価されており、地域の経済や文化に深く根ざしています。

また、ボルゴ・ヴァル・ディ・ターロは、「チッタスロー」（スローシティ）と呼ばれる国際的なネットワークに加盟しています。これは、日常生活のペースを重視し、地域の伝統や文化、環境を保護しながら質の高い生活を追求する運動です。スローシティの一員であることは、持続可能な地域づくりへの取り組みと、独自のアイデンティティを大切にするこのコムーネの姿勢を示しています。

地理と周辺環境

ボルゴ・ヴァル・ディ・ターロは、パルマ県の南西部に位置しており、周囲を自然に囲まれた環境です。県境に近いこの地域は、複数の隣接する自治体（コムーネ）と境界を接しています。具体的には、アルバレート、バルディ、ベルチェート、コンピアーノといったパルマ県内のコムーネに加え、マッサ＝カッラーラ県に属するポントレーモリ、そして同じくパルマ県のヴァルモッツォラと隣り合っています。

気候区分においては「zona E」に分類され、年間を通じて特定の暖房度日（Grandi Gradi）が2983 GGとなっています。これはイタリア国内の気候基準に基づくもので、比較的温暖な地域に位置づけられます。また、地震リスクの観点からは、「zona 2」（sismicità media）に指定されており、これは中程度の地震リスクがある地域であることを示しています。

行政区分と集落

一つの基礎自治体であるボルゴ・ヴァル・ディ・ターロの中には、多数の分離集落（フラツィオーネ、frazioni）が含まれています。これらの集落は本庁所在地から離れた場所に点在しており、それぞれが独自のコミュニティを形成しています。確認されているだけでも、Banca, Barca, Barzana di Sotto, Baselica, Belforte, Bissaio, Boceto, Bozzi, Brattesini, Brunelli, Cà Franchi, Ca' Valesi, Cafaraccia, Caprendino, Case Maroni, Case Scodellino, Case Vighen, Casembola, Casoni, Cavanna, Cianica, Corriago, Colombaia, Costadasi, Frasso, Galla, Ghiare, Giacopazzi, Grifola, Il Mulino, Il Poggio, Laghina, Lavacchielli, Le Spiagge, Magrano, Meda, Monticelli, Ostia Parmense, Poggio, Pontolo, Porcigatone, Pozzo, Roccamurata, Rovinaglia, San Martino, San Pietro, San Vincenzo, Tiedoli, Tombone, Valdena, Valletoなど、非常に多くの小規模集落が存在しています。これは、山間部などの地理的な特性や歴史的な経緯を反映した、この地域特有の集落形態と言えます。

文化交流

国際的な交流も積極的に行われています。フランスのシャラントン＝ル＝ポン、スペインのビラ・デ・クルセス、そして同じイタリア国内のアプリーカといった都市と姉妹都市提携を結んでおり、文化や友好関係の促進に努めています。

ボルゴ・ヴァル・ディ・ターロは、ポルチーニ茸の豊かな恵み、スローシティの理念に基づく生活、多様な集落が織りなす地域社会、そして国内外との交流を通じて、独自の魅力を保つコムーネです。

※本記事は公開情報を基に記述されており、最新の情報と異なる場合があります。

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