ビラ・デ・クルセス

ビラ・デ・クルセス：ガリシアの豊かな自然と文化が息づく村

ビラ・デ・クルセスは、スペイン北西部、ガリシア州ポンテベドラ県に位置する自治体です。コマルカ・デ・デサに属し、緑豊かな丘陵地帯と清らかな河川に囲まれた、自然豊かな場所として知られています。近年、人口は減少傾向にありますが、伝統的な文化とコミュニティの絆が今も息づいています。

地理と自然

ビラ・デ・クルセスは、ポンテベドラ県の北部に位置し、ア・コルーニャ県との県境に接しています。北はトウロ、アルスーア、サンティソ、南はシジェーダ、ラリン、東はアゴラーダ、西はボケイションといった自治体と隣接しています。起伏に富んだ地形が特徴で、肥沃な土地と豊かな水源に恵まれています。この土地で育まれた農産物は、村の食文化を支える重要な要素となっています。

歴史

ビラ・デ・クルセスの歴史は古く、その起源は古代ローマ時代に遡るとも言われています。中世には、巡礼路の宿場町として栄え、多くの旅人がこの地を訪れました。1944年までは、自治体の中心地区であったカルビア教区の名を冠して「カルビア」と呼ばれていましたが、新庁舎がビラ・デ・クルセス地区に建設されたことを機に、自治体名も現在の「ビラ・デ・クルセス」に変更されました。

文化と祭り

ビラ・デ・クルセスでは、伝統的なガリシアの文化が色濃く残っており、年間を通して様々な祭りやイベントが開催されます。特に有名なのは、守護聖人ノサ・セニョーラ・デ・ピエダーデを祝う祭りで、8月4日（土曜日の場合は翌日）に盛大に行われます。また、エントロイド（カーニバル）も多くの教区で催され、地域住民の熱気と活気に満ち溢れます。

食文化もビラ・デ・クルセスの魅力の一つです。11月にはクリ（栗）祭り、2月にはチョリソ（チョウリーソ）祭り、5月にはニワトリのフェスティバルなど、地元の食材を使った様々なイベントが開催されます。また、毎月4日と17日には市が開かれ、新鮮な農産物や手工芸品などが販売されます。

政治

ビラ・デ・クルセスの政治は、民主的な選挙によって選ばれた自治体評議員によって運営されています。2007年の自治体選挙では、ガリシア国民党が多数議席を獲得し、シェスス・オテーロ・バレーラが自治体首長に選出されました。現在、自治体評議員はガリシア国民党：8、ガリシア社会党：3、ガリシア民族主義ブロック：2という構成になっています。

教区

ビラ・デ・クルセスは、28の教区に分かれており、それぞれの教区が独自の歴史と文化を持っています。これらの教区は、さらに141の地区（集落）に分かれており、住民はそれぞれの地区で生活を営んでいます。

ビラ・デ・クルセスは、豊かな自然、歴史、文化が調和した魅力的な村です。ガリシアを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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