ボンズ (アニメ制作会社)

株式会社ボンズ（bones inc.）

株式会社ボンズは、1998年10月に設立された日本のアニメ制作会社です。同社は日本動画協会の正会員であり、英語表記として「BONES」も用いられています。設立当初はサンライズ第2スタジオのプロデューサー南雅彦を中心に、信頼できるフリーアニメーターたちが集まり、アニメ制作の新たな道を開くことを目指しました。「骨」を意味する英単語「bone」に複数形の「s」を加えた「BONES」という名前には、少数精鋭のスタッフが独自のスタイルを確立し、さまざまな作品へと肉付けしていく意志が込められています。

ボンズは、もともとサンライズ第2スタジオのメンバーで構成されており、そのため、設立当初はサンライズに間借りしながら新作の制作を行いました。彼らは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』や『カウボーイビバップ』といった作品で培った技術や経験を活かし、劇場版作品などの制作を行いました。特に『エスカフローネ』と『カウボーイビバップ 天国の扉』では、サンライズやバンダイビジュアルと連名でクレジットされており、彼らの実力が証明されています。

2000年には、ボンズ初のオリジナル作品『機巧奇傳ヒヲウ戦記』が放送され、その後も『鋼の錬金術師』や『僕のヒーローアカデミア』など多くの人気シリーズを生み出しています。また、オリジナル作品も数多く発表しており、「エウレカセブン」シリーズなどが代表作として知られています。ボンズは、緻密な作画力とアクションシーンの演出で特に高評価を受けており、クリエイターが主体となるスタイルが特徴です。

ボンズは2008年に、所属するスタッフのリストがインターネット上に流出した騒動がありましたが、その際には「社内管理情報ファイルが流出したものではない」と正式に声明を発表しました。この出来事は、アニメ業界においてプライバシーの問題が浮き彫りになる一因ともなりました。

また、2002年に放送された『ラーゼフォン』以降、ボンズはA・Bの2ライン体制を採用し、その後もC、Dスタジオといった新たなスタジオを増設しました。特に2010年には新社屋へ移転し、井荻駅周辺に分散していたスタジオを集約しました。さらに、映画『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の制作に伴い、外部にEスタジオを開設し、制作体制の強化を図っています。

2018年には、Production I.Gと共に、アメリカの映像配信サービスNetflixと包括的な業務提携を結び、国際的な展開をも視野に入れた活動を行っています。これにより、さらなる制作の幅を広げると共に、ボンズの作品が世界中の視聴者に届く機会が増えました。

また、ボンズが手掛けた作品は多くの賞を受賞しており、特に『鋼の錬金術師』は第9回アニメーション神戸で作品賞を受賞するなど、高い評価を得ています。さらに、『文豪ストレイドッグス』も多くのアワードで受賞しており、スタジオの評価は年々高まっています。

ボンズには、多くの才能あふれるアニメーターや演出家が在籍しており、彼らは新しいアニメーションの可能性を追求し続けています。今後もボンズは、日本のアニメ業界において重要な役割を果たし続けることでしょう。

もう一度検索