ボンバーマン'94

ボンバーマン'94：平和を取り戻すため、爆弾を駆使せよ！

1993年12月10日、ハドソンよりPCエンジン向けに発売されたアクションゲーム『ボンバーマン'94』。本タイトルは、人気シリーズ『ボンバーマン』の8作目であり、PCエンジンへの移植作品としては3作目となります。

ゲームの目的と概要

プレイヤーは主人公ボンバーマンを操作し、邪悪な敵「バグラー」を倒して、破壊された精霊の絵を修復、そしてボンバー星に平和を取り戻すことを目指します。1人プレイモードでは、全5エリア＋α、計20ステージに渡る冒険がプレイヤーを待ち受けます。各ステージでは、制限時間内にコアメカを破壊し、カプセル内の石版（精霊の絵のかけら）を入手する必要があります。従来作と異なり、全ての敵を倒す必要はありません。

ステージクリア後、残ったソフトブロックはボーナスアイテムに変わり、制限時間15秒以内にこれらを回収することでスコアを獲得できます。敵キャラクターや爆風に触れたり、時間内にクリアできなかった場合は、ボンバーマンの残機が減少します。残機が0になるとゲームオーバーとなりますが、コンティニューやパスワード入力でゲームを再開できます（ただし、ボンバーマンのパワーアップは初期状態に戻ります）。

最大5人同時プレイ可能なバトルモードも搭載。シリーズお馴染みのサバイバルバトルは、最大3分間行われ、ノーマルとタッグの2種類の対戦形式が用意されています。今作では、PCエンジンGTを使った対戦モード「VSゲーム」は廃止されました。

新要素と魅力

『ボンバーマン'94』は、いくつかの新要素が追加されている点が大きな特徴です。

まず、ボンバーマンをサポートする乗り物キャラクター「ルーイ」が登場。イエロー、グリーン、パープル、ピンク、ブルーの5種類のルーイが存在し、戦略の幅を広げます。また、シリーズの宿敵「バグラー」も本作で初登場を果たしました。さらに、バトルモードでは「ボンバーファミリー」と呼ばれる、個性豊かな9種類のボンバーマンを選択可能です。見た目だけでなく、コンピュータ操作時の攻撃パターンも変化するため、戦略的な対戦が楽しめます。ボンバーファミリーのキャラクターデザインは、小学館の月刊PCエンジン誌上での公募によって決定されました。

登場キャラクター

バグラー: ボンバー星の精霊の力を奪い、星を崩壊させた張本人。ロボット軍団を率いてボンバーマンの前に立ち塞がります。
ルーイ: ボンバーマンの相棒として登場する乗り物キャラクター。5種類のカラーバリエーションがあり、それぞれ異なる特性を持つのかもしれません。
* ボンバーファミリー: バトルモードで選択可能な、個性豊かなボンバーマンたち。見た目以外の能力差はありませんが、CPU操作時は異なる行動パターンを示します。

移植と配信

『ボンバーマン'94』は、PCエンジン版以外にも様々なプラットフォームに移植・配信されました。1994年から1995年にはメガドライブ版『MegaBomberman』（欧米向け）、2000年にはドリームキャスト版（ドリームライブラリ）、2006年にはWindows版（i-revo）、2006年にはWiiバーチャルコンソール、2014年にはWii Uバーチャルコンソール、2008年には携帯電話ゲーム版『ボンバーマン'08』、2009年にはPlayStation 3およびPlayStation Portable版（PCエンジンアーカイブス）、そして2020年にはPCエンジン miniにも収録されています。

スタッフと評価

本作の開発には、ハドソン所属の多くのスタッフが携わりました。プロデューサーには島田周樹氏、ディレクターには川口佳之氏、音楽は竹間淳氏、アートディレクターには水野祥司氏が名を連ねています。ゲーム誌のレビューでは、高い評価を得ており、特にバトルモードの白熱した対戦性が高く評価されています。

『ボンバーマン'94』は、シリーズの伝統を受け継ぎつつも、新たな要素を取り入れることで、幅広いプレイヤーに楽しませる名作として、現在でも根強い人気を誇っています。

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