ボンバーマンII

ボンバーマンII (1991): 脱獄と爆弾、そして新たな対戦モード

『ボンバーマンII』は、1991年6月28日にハドソンから発売されたファミリーコンピュータ用固定画面アクションゲームです。海外では『Dynablaster』のタイトルでも発売されました。

概要

本作は、ボンバーマンシリーズの第5作であり、ファミリーコンピュータ用ソフトとしては第3作目にあたります。PCエンジン版『ボンバーマン』のスタッフが制作に携わっており、主人公のグラフィックや敵キャラクター、エリア分けされたステージ構成など、PCエンジン版に近い仕様が随所に見られます。

開発はハドソンが担当し、プロデューサーは藤原茂樹氏、音楽は竹間淳氏、グラフィック・デザイナーは佐々木みか氏がPCエンジン版から引き続き担当。ゲーム・デザインは奥野仁氏が手掛けました。

2005年には、ゲームボーイアドバンス用ソフト『ハドソンベストコレクション Vol.1 ボンバーマンコレクション』に、初代『ボンバーマン』と共に収録されました。

ゲーム内容

ノーマルモード

一人用のゲームモードで、初代ボンバーマンやPCエンジン版と同様に、ステージを順番にクリアしていきます。ステージ内の敵を全て倒し、ソフトブロックから出現する出口に立つとクリアとなります。本作ではボスクラスの敵は存在しません。制限時間内にクリアしないとミスになります。

ボーナスステージ

各エリアの6面で「ボンバーマン」のアイテムを取得すると、7面の前にボーナスステージが始まります。ここではボンバーマンは無敵となり、制限時間内に多くの敵を倒すのが目的です。一定数の敵を倒すと出現するボンバーマンに触れると、残機が1機増えます。

VSモード

2人プレイ用の対戦モードです。ブロックを破壊してアイテムを回収し、相手を爆弾の炎に巻き込むと勝利となります。5本勝負で行われ、4対4の場合はジュースとなり、先に2本先取するか10点を獲得したプレイヤーが勝利となります。

バトルモード

3人プレイ用の対戦モードです。別売りのコントローラが必要です。基本的なルールはVSモードと同様ですが、初期能力が若干高く、「ドクロパネル」が出現します。ドクロパネルは、取得するとマイナスの効果が現れます。勝利数は1～5本から選択でき、最初に勝利数に達したプレイヤーが勝者となります。

アイテム

爆弾ストックアップ: 一度に設置できる爆弾の数が増えます（最大8個）。
火力アップ: 爆弾の火力が1ブロック分増加します（最大5ブロック分）。
リモコン: Bボタンで爆弾を任意のタイミングで爆破できます。
スピードアップ: 移動速度がアップします。
ファイヤースーツA: 爆風を受けても平気ですが、爆弾の火力分吹き飛ばされます。
ファイヤースーツB: 爆風を受けても平気で、吹き飛ばされることもありません。
ファイヤースーツC: Bの上位版で、爆風無効、吹き飛ばしなし、敵との接触も無効です。
壁通り抜け: 破壊可能な壁をすり抜けられます。
爆弾すり抜け: 爆弾をすり抜けられます。
スコア: 爆弾や火力アップがランダムに変化し、スコアが加算されます。
ミステリー: リモコン取得時のみ、リモコンが変化し、ランダムなアイテムが出現します。
ボーナス: ボーナスステージへ進めます。
ドクロ: バトルモードのみに登場し、マイナスの効果が現れます。

設定

ストーリー

ホワイトボンバーマンは、ブラックボンバーマンの陰謀により銀行強盗の濡れ衣を着せられ、刑務所に収容されてしまいます。彼は無実を証明するため、脱獄を試みます。

ステージ構成

各エリアは8つのステージに分かれており、エリア開始時にはボンバーマンのイラストが表示されます。全48ステージをクリアするとエンディングとなります。

エリア1: 刑務所
エリア2: 森林
エリア3: 山
エリア4: 沼地
エリア5: 洞窟
エリア6: ふたたび刑務所

敵キャラクター

敵キャラクターは全部で16種類。初代から引き続き登場するキャラクターもいます。

バロム (赤)
ボヨン (青)
テルピョー (緑)
ナガチャム (赤)
パース (赤)
ポーモリ (青)
ポンタン (赤)
フラッパー (赤)
バッファ (緑)
オジン (緑)
エクトプ (青)
ウォータン (青)
ガチャ (緑)
ボマ (緑)
マロン (緑)
* コリスケ (青)

評価

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計27点（満40点）を獲得しました。

まとめ

『ボンバーマンII』は、シリーズの魅力を引き継ぎつつ、新たな要素を追加した作品です。脱獄というストーリー設定や、対戦モードの充実など、様々な点で楽しめる作品となっています。

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