ボンベイ (ネコ)

ボンベイ（Bombay）

ボンベイは、アメリカで誕生した短毛種の猫である。この猫種は、バーミーズと黒毛のアメリカンショートヘアの交配から生まれ、胴体はきゃしゃで滑らか、そしてヒョウのような美しい被毛を持つ。ボンベイという名前はアジアの猫種を指すが、インドのボンベイ（現在のムンバイ）とは特に関係がない。

特徴

ボンベイは、短毛種であり、特にバーミーズに非常に近い特徴を持つ。頭は丸く、毛色は深い黒で、エナメルのように輝く光沢がある。目は丸く大きく、色は黄金色から銅色までと多様で、特に深い色味が好まれる。稀に淡い緑色の個体も存在する。均整の取れた筋肉質な体型を持ち、体重は見た目に反して重い。

そのため、ボンベイは「小さな黒豹」と形容されることが多い。毛色は根元から先端まで全てがジェットブラックで、肉球や鼻先、口内も全てが黒である。この品種は、平均して8から15ポンド（約3.6から6.8kg）の体重を持ち、オスはメスよりも少し重いことが一般的である。

ボンベイは主にアメリカで誕生したため、他の国ではかなり珍しい存在となっている。特にヨーロッパでは、ボンベイの品種登録はなされていない。

歴史

ボンベイという品種は、1958年にアメリカのルイビルに住むブリーダー、ニッキ・ホーナーによって誕生した。彼女は黒ヒョウのイメージを持ち、アメリカンショートヘアのブラックとバーミーズを交配させたのが始まりである。この試みは二度目の交配で成功し、翌年猫愛好家協会（CFA）において品種として正式に登録された。その後、国際ネコ協会（TICA）からは1979年に品種認定を受けた。

性格

ボンベイの性格は、バーミーズと似ており、非常に愛情深い。また、アメリカンショートヘアの性格も受け継いでおり、活発で社交的な一面も持っている。彼らは関心を引くことを強く望み、特に子供のいる家庭には適した性格と言える。

室内での完全飼育に非常に適しており、集合住宅での生活にも適応することができる。食事や水、トイレ、安心できる寝場所、さらには遊び道具を与えられると、ボンベイは満足して過ごすことができる。

飼育

ボンベイは毛が短いため、手入れが簡単で、飼いやすい猫種である。室内での飼育が推奨され、健康な個体は約15年から20年の寿命が期待できる。ただし、時には副鼻腔炎にかかって鼻水が出ることや、歯肉炎が見られることもあるため、飼い主は定期的な健康チェックを怠らないようにしなければならない。体重管理も重要で、均一に体重が増えないように配慮が必要である。

参考文献

• - Fogle, B. (2008) The Encyclopedia of the Cat. ドーリング・キンダスリー
• - ブルース・フォーグル「第5章　イエネコの種類」『猫種大図鑑』小暮規夫 監修、ペットライフ社（発行）、緑書房（発売）、1998年

出典

• - ウィキメディア・コモンズにはボンベイに関するカテゴリがあります。
• - ボンベイの品種委員会 TICAの内部組織

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