ボーダー・コミュニティー

ボーダー・コミュニティー（Border Community）とは

ボーダー・コミュニティーは、音楽プロデューサーのジェームス・ホールデンによって設立されたレコード・レーベルです。2003年の設立以来、ミニマルやテクノ、ハウス、エレクトロニカ、トランスなど、多彩なジャンルのダンス・ミュージックを手がけ、世界中のDJたちから高い評価を得ています。このレーベルの音楽スタイルは、ダンスフロアでのパフォーマンスから、ベッドルームでのリスニングまで幅広く対応可能であることが特徴です。特に、ダンス可能な曲からリラックスできるスローテンポなトラックまでをリリースし、これを「ボーダー・コミュニティー・スタイル」と呼んでいます。このスタイルは2000年代のクラブ・ミュージック・シーンに多大な影響を与えました。

音楽の特徴

ボーダー・コミュニティーの音楽は、その多様なアプローチによって聴く人を魅了します。レーベルの公式ウェブサイトに記載されているように、彼らのリリースする音楽には、様々なダンス・ミュージックの要素が取り入れられています。多くのアーティストたちが自由な発想で楽曲を制作し、その結果、明確なジャンルにカテゴライズされないユニークなサウンドが生み出されています。

影響を受けたアーティスト

ボーダー・コミュニティーには、エレン・エイリアンやDJ KOZE、DJ Tなど、数多くの著名なDJやプロデューサーが関与しています。彼らの楽曲は、洗練されたサウンドデザインを特色としており、常に進化を続けています。そのため、リスナーは新しい音楽体験を楽しむことができます。

3beat Recordsの倒産

2007年12月、ボーダー・コミュニティーの旧ディストリビューターである「3beat records」と「Amato Distribution」が倒産する事態が発生しました。この事の背景には、CDやレコードの販売からMP3などのデジタル音楽形式への需要シフトがあったと考えられています。このため、ボーダー・コミュニティーの旧譜はレコードやCDとして手に入れることが難しくなりましたが、ダウンロードプラットフォームであるBeatportなどを通じて、ほぼ全楽曲を入手することが可能です。

日本ツアー（2008年）

2008年6月には、長野県の木曽郡木祖村にて「こだまの森」を含む複数のクラブで、ジェームス・ホールデンやネイサン・フェイク、ピーター（Petter）のメンバーが日本ツアーを実施しました。このイベントでは、彼らの音楽スタイルを直接体験する絶好の機会となり、日本のクラブ・ミュージックシーンにも良い影響を与えました。

ディスコグラフィ

ボーダー・コミュニティーが手がけた音楽作品は、リリース番号とともに多岐にわたります。たとえば、[01BC]ではホールデンの『A Break in the Clouds』など、アーティストごとに独自のスタイルを展開した楽曲がリリースされています。また、特に注目すべきは、2006年のネイサン・フェイクの『The Sky Was Pink』で、これは各方面から高く評価されました。なお、「13」番はキリスト教において縁起が悪いとされるため、欠番として設定されています。

まとめ

ボーダー・コミュニティーは、ジャンルにとらわれない音楽を追求し続けることで、世界中の音楽シーンに影響を与えています。彼らの楽曲は、聴く人々に新たな体験を提供し、その革新的なスタイルは今後も多くのリスナーに支持されるでしょう。

もう一度検索