ポイントハウス

ポイントハウスの概要

ポイントハウスは、住宅団地内に存在する特異な形状の住棟を指し、その特徴は塔状になっている点にあります。一般的な住棟は長方形の平面を有する板状住棟が多い中、ポイントハウスはY字型や点状の平面形状を採用しています。この設計は、住宅団地における配棟設計の一つの手法であり、周辺の土地利用の効率を高めるだけでなく、景観に変化をもたらす役割を果たすことを目的としています。

特に、斜面や残余地の利用が困難な場所においてもポイントハウスは効果的に配置できるため、多くの住宅団地で採用されてきました。昭和30年代においては、日本住宅公団によって多くの団地に導入され、また日本電信電話公社の職員寮や公営住宅などにも数多く見られました。

最初のポイントハウスとしては、スター型（スターハウス）と呼ばれる形状が主流となっていましたが、この形状は昭和30年代中頃まで支配的でした。その後、高根台団地が管理を開始した昭和36年以降は、四角型のボックス型が一般的になり、視覚的なアクセントを持たせると同時に、より効率的な空間利用を図るようになりました。

また、昭和44年に入ると、高層のポイントハウスが導入されたことにより、中層のものが次第に建設されなくなりました。この流れは、住宅団地の構成に大きな変化を与えました。

具体的な例としては、日本住宅公団の名古屋支所が建設したL字型のポイントハウスや、大阪府営住宅に見られるT字型のものが挙げられます。これらの多様な形状は、住民のニーズに応えつつ、見た目のバランスや機能性を考慮した設計がなされています。

また、ポイントハウスの設計は、集合住宅に独特のデザインを持たせるだけでなく、周辺景観の調和を図る役割も果たしています。住宅団地においては、住環境の質を高めるための工夫が求められ、ポイントハウスはその一端を担っています。近年では、新しい住居形態やライフスタイルの変化に伴い、ポイントハウスも進化を続けていると言えるでしょう。

関連項目

• - スターハウス
• - L字型ポイントハウス
• - ダブルスターハウス

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