ポキプシー (ニューヨーク州の市)

ポキプシー（Poughkeepsie）

ポキプシーは、アメリカ合衆国ニューヨーク州にあり、ダッチェス郡の郡庁所在地となっている都市です。2020年の統計によれば、ポキプシーの人口は31,577人です。この都市は、ニューヨーク市の北方、ハドソン川の東岸に位置し、周囲はポキプシー町によって半月型に取り囲まれています。ポキプシーの総面積は約15平方キロメートルで、隣接するポキプシー町よりも小さい規模を持っています。

産業と経済

ポキプシーには、特にIBMが大きな影響を与えてきました。IBMは隣接するポキプシー町内に広大な施設を構えており、かつては「主要工場」として知られていましたが、2008年には従業員の多くが他の場所に移動しました。この工場では、IBM 700/7000シリーズやIBM 7030 Stretchコンピューター、さらにはメインフレームの開発・製造が行われてきました。特に、この場所で製造されたRISC System/6000 SP2ファミリーのコンピューターは、世界的に有名なチェスの選手ガルリ・カスパロフとの試合に勝利した実績があります。

また、2008年にはAssembly Magazineによって「Assembly Plant of the Year 2008」に選ばれるなど、その技術力が評価されています。IBMポキプシーは、最新のメインフレームやPower Systemsサーバーの開発と製造を行う中心地であり、z/OSソフトウェアと合わせて多岐にわたるハードウェア製品の開発が行われています。

過去の産業

ポキプシーには、1972年までスミスブラザーズの咳止め薬工場が存在していました。この工場は、地域の歴史に刻まれており、スミス兄弟の墓はポキプシー農村墓地に眠っています。

メディアの発展

ポキプシーには、ポキプシー・ジャーナルという新聞が存在し、現在も発行が続けられています。この新聞はアメリカの新聞の中で3番目に古く、ポキプシー市の中心部であるマーケット街にオフィスを構えており、地域の情報を提供し続けています。

交通インフラ

ポキプシーの交通面でも発展が見られ、メイン・ストリート41に位置するポキプシー駅があります。この駅はメトロノース鉄道のハドソン線の終点であり、ニューヨーク市内へのアクセスが便利です。また、アムトラックの停車駅でもあり、さまざまな列車が運行されています。

アムトラックの運行

アムトラックでは以下の列車が運行されています。

• - メープルリーフ号：トロントとニューヨーク間の昼行国際列車で、1日1往復。
• - アディロンダック号：モントリオールとニューヨーク間の昼行国際列車で、1日1往復。
• - イーサン・アレン・エクスプレス号：バーモント州ラトランドとニューヨーク間の昼行中距離列車で、1日1往復。
• - エンパイア・サービス：ニューヨーク州ナイアガラフォールズ及びオールバニとニューヨーク間の昼行中長距離列車で、1日6.5往復。

まとめ

ポキプシーは、歴史的な背景と現代の産業が融合した魅力あふれる地域です。特にIBMの存在は、経済的な成長を促進し、地域社会に多大な影響を与えてきました。そして、発展した交通インフラは、ポキプシーを訪れる人々や地域住民に便利さを提供しています。

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