ポスト・ディザスター

ポスト・ディザスター（Post Disaster: P.D）

ポスト・ディザスター（P.D）は、アニメ『ガンダムシリーズ』の一部で、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』やその関連作品の舞台を成す架空の紀年法です。この年号は、300年前に発生した惑星間戦争「厄災戦」が終結した年を元年としており、「災害後」という意味合いを持っています。これは、戦争や大きな出来事の後の世界を描く「アフターウォー」というコンセプトと共通しており、戦後の混乱と再生の物語を反映しています。

ポスト・ディザスターの物語は、P.D.323年から325年までの期間を中心に展開されます。この時代の地球は、アーブラウ、SAU、アフリカンユニオン、オセアニア連邦の四大勢力によって分割されて統治されており、これらの勢力は厄災戦の最中に統合された国家たちから形成されたものとなっています。

この時代には、治安維持組織「ギャラルホルン」が存在し、P.D.325年の事件が起こるまでは「セブンスターズ」と呼ばれる七大家門によってその運営がなされていました。しかし、P.D.323年時点ではギャラルホルンに腐敗が見られ、人身売買の被害に遭った児童、通称「ヒューマンデブリ」の問題が深刻化しており、結果として治安が悪化していました。この混乱した状況の中で、鉄華団の活動やマクギリス・ファリド事件が起こることになります。

技術面についても興味深い点があり、ポスト・ディザスターの世界ではモビルスーツ（MS）が登場しますが、他の作品で一般的に使用されるビーム兵器は一切登場しません。戦闘は主に実弾や剣を用いて行われており、これによりよりリアルな戦闘シーンが描かれています。ただし、前時代の遺産であるモビルアーマー（MA）は例外的に存在しており、現在でもハシュマルのような一部のMAはビーム兵器を使用しています。

このように、ポスト・ディザスターの世界観は、戦争後の復興と混乱、さらにはそれに伴うさまざまな社会問題を反映した深いストーリーを展開しています。物語の進行に伴い、登場人物たちが直面する選択や葛藤が描かれ、視聴者は彼らの成長を伴に体験することができます。架空の歴史を通して、現実の社会にも通じる問題を浮き彫りにしているこの作品は、多くのファンに支持され続けています。

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