ポッポ1世

ポッポ1世（ドイツ語: Poppo I., 生年不詳 - 839年/841年）は、9世紀のカロリング朝フランク王国において、グラープフェルト伯（在位：819年 - 839年）を務めた貴族です。彼は上ラインガウ伯ハイムリヒの息子であり、ロベール家のカンコルの子孫にあたるとされ、バーベンベルク家（ポッポ家）に属していました。

ポッポ1世が生きた時代は、フランク王国の内紛が頻発した時代でした。838年から839年にかけて、東フランク王ルートヴィヒ2世が皇帝ルートヴィヒ1世に対して反乱を起こすと、ポッポ1世はラーンガウ伯ゲープハルト、メッツ伯アダルベルト、そしてマインツ大司教オドガリウスらと共に、皇帝側を支持してルートヴィヒ2世と戦いました。この内乱におけるポッポ1世の行動は、彼が当時の政治情勢の中で皇帝への忠誠を重んじていたことを示しています。

ポッポ1世は、ハインリヒ、後のチューリンゲン公となるポッポ2世、そしてエギノという3人の息子の父であったと考えられています。これらの息子たちは、それぞれの地域で勢力を拡大し、ポッポ家の地位を確固たるものにしました。特に、ポッポ2世はチューリンゲン公として、その地域における政治的影響力を高めました。ポッポ1世の家系は、後の時代にもフランク王国、そして神聖ローマ帝国の歴史の中で重要な役割を果たすことになります。

ポッポ1世に関する歴史的資料は限られていますが、彼の名前は「フルダ年代記」などの史料に散見されます。これらの史料から、彼が当時の政治状況に深く関与していたこと、そしてその家系が後の時代に大きな影響力を持ったことが窺えます。

このように、ポッポ1世は、9世紀のフランク王国において、地域支配者として、また一族の祖として重要な役割を果たした人物であったと言えるでしょう。

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