ポテンショメータ

ポテンショメータについて

ポテンショメータは、電圧を回転角や移動量に変換する装置であり、英語圏では可変抵抗器の総称として使用されます。これには、通常の可変抵抗器に加え、半固定型（トリマ型）などが含まれます。この文章で、ポテンショメータの種類やその具体的な用途について詳しく紹介します。

可変抵抗とボリューム

ポテンショメータの一形態である可変抵抗は、特に音量の調整に一般的に使用されます。この用の抵抗は、C字型や線状のむき出しの抵抗体と接触する摺動子（スライド接点）を用いた設計が特徴です。日本では「バリオーム」または「ボリューム」と呼ばれることが多く、略称はVRです。ボリュームは音響機器において特に重要で、音の調整に特化した特性カーブ（A/B/Cの3種類）があります。音量調整には、人間の聴覚特性に合わせてA型が頻繁に利用されます。

また、ボリュームには「2連」や「3連」といった形で複数の抵抗器が重ねられたものや、「2重ボリューム」と呼ばれる独立した制御が可能なものがあります。これにより、特にステレオ機器において左右の音量を個別に調整できます。工業製品や高精度機器にはモールド型が使われることが多いですが、一般消費者向けの製品では簡易的な金属缶で保護された設計も見られます。

ポテンショメータの詳細

日本では、ポテンショメータは可変抵抗の一種として、その機能が特に重要視されています。一般的に、「ポテンショメータ」という名称は、回転角に応じて正確に抵抗値を提供する機器に与えられます。回転式の「ロータリーポテンショメータ」と、直線的な位置決定が可能な「リニアポテンショメータ」がその代表です。

ロータリー型には、単回転型と多回転型があり、それぞれ異なる用途で活用されています。抵抗体としては、巻線抵抗や導電性プラスチックが使われ、設計段階で移動に対する抵抗値の変化がリニアであることが求められます。このため、基準電圧をかけた固定電極と可動電極間の電圧を測定することで、可動部分の位置を正確に判定することが可能です。

半固定抵抗の特性

半固定抵抗は、回路の定数を設定し、長期間その設定を維持する用途で使用されます。単回転と多回転型があり、微調整が必要な場面でも活躍します。これらは、炭素皮膜や巻線型抵抗体ではなく、しばしばサーメットが採用されます。精度はそれほど重視されませんが、バックラッシュが少なく、設定した値が安定していることが重要視されています。このタイプはトリマポテンショメータとも呼ばれ、主に一度設定したら変更が不要な用途に適しています。

デジタルポテンショメータ

デジタルポテンショメータは、デジタル制御で抵抗値を調整できる集積回路です。一般に「電子ボリューム」と呼ばれ、アンプの増幅率調整などに用いられます。内部にはスイッチと抵抗のアレイが組み込まれており、これを切り替えることで抵抗値の変更が行われます。デジタル制御のため、改良の余地があり、多くの電子機器で利用されています。

まとめ

ポテンショメータは、アナログやデジタルの両方の分野で、幅広い用途やニーズに応じた調整機器として、その重要性がさらに増しています。多様な形式がそれぞれの使用目的に適応し、機器の精度や使いやすさを向上させる役割を果たしています。

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