ポトチャリ

ポトチャリ： 紛争の記憶を刻む地

ポトチャリは、ボスニア・ヘルツェゴビナのスルプスカ共和国に位置する村で、スレブレニツァの北西6キロにあります。1991年の国勢調査では、住民の9割以上がボシュニャク人でした。

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争とポトチャリ

紛争中、スレブレニツァはセルビア人勢力に包囲された飛び地となり、ポトチャリにも多くのボシュニャク人が避難してきました。1995年7月、スレブレニツァがセルビア人勢力に制圧されると、スレブレニツァの虐殺が起こりました。

国連保護軍の施設があったポトチャリには、多くの人々が避難していましたが、セルビア人勢力は男女を分離し、男性を殺害しました。その後、男性たちは殺害現場へ移送され、命を落としました。

スレブレニツァ虐殺記念館

紛争後、ポトチャリにはスレブレニツァ虐殺記念館と墓地が建設されました。アメリカ政府の寄付によって建設されたこの記念館は、ビル・クリントン元大統領によって寄贈されました。

集団墓地から発掘される遺体は、セルビア人勢力による隠蔽工作のため、不完全な状態で見つかることが多いです。DNA鑑定によって身元が特定され、埋葬に十分な量の遺体が集まると、毎年7月11日に記念館で埋葬が行われます。

ボスニア・ヘルツェゴビナの連邦行方不明者委員会によると、スレブレニツァで殺害された、または行方不明となっている人は8,373人にのぼります。2008年12月までに、約5,800人の遺体がDNA調査で身元を特定され、3,215人がポトチャリのスレブレニツァ虐殺記念館に埋葬されました。

ポトチャリは、紛争の悲劇を忘れないための場所として、その存在意義を深く刻んでいます。

参考文献

* US embassy press release regarding the US donation to the memorial fund

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