ポルノグラフィティvsリンカーン

ポルノグラフィティvsリンカーン：インディーズ時代の貴重な記録

1996年10月27日、大阪を拠点に活動していたインディーズバンド、ポルノグラフィティとLINCOLNは、共同制作によるミニアルバム『ポルノグラフィティvsリンカーン』をリリースしました。この作品は、両バンドからそれぞれ2曲ずつ、計4曲が収録された意欲的な作品となっています。

アルバムタイトルに用いられた「vs」という表現は、単なる両バンドの共演というだけでなく、一種の対決、競演をイメージさせるもので、よりインパクトのある表現として意図的に選択されたようです。「&」よりも「vs」の方が面白いという、制作陣の遊び心も感じられます。

リリースを記念して、同年12月25日には大阪江坂ブーミンホールにて、両バンドによる合同ライブも開催されました。このライブは、両バンドのファンにとって貴重な思い出となったことでしょう。

しかしながら、『[ポルノグラフィティ]]vsリンカーン』は一度廃盤となってしまいます。その後、ポルノグラフィティが1999年にメジャーデビューを果たすと、多くのファンから再リリースの要望が殺到しました。その声に応える形で、同年12月10日、マキシシングル]として再リリースが実現します。この再リリース盤は、メジャーデビュー前の[[ポルノグラフィティにとって、事実上の最初のマキシシングルとなりました。(メジャーレーベルからの最初のマキシシングルは「ミュージック・アワー」です。)

残念ながら、この再リリース盤も2001年までに廃盤となり、現在では入手困難なレアアイテムとなっています。このアルバムは、ポルノグラフィティの初期の音楽性を理解する上で非常に重要な作品であり、彼らのメジャーデビュー後のサウンドにも繋がる要素が聴き取れるでしょう。

収録楽曲について、ポルノグラフィティは「LION」と「ランドール」の2曲を収録。特に「LION」は、後にメジャーデビュー後にリメイクされ、1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』に「ライオン」として収録されています。このリメイク版とインディーズ時代のオリジナル版を比較することで、彼らの音楽的成長を改めて感じることができるでしょう。LINCOLNは「逃亡者」と「GOOD TIME」の2曲を収録。LINCOLNの音楽性は、ポルノグラフィティとはまた異なる魅力を持っており、両バンドの個性的な音楽性の融合が、このアルバムの大きな魅力となっています。

なお、LINCOLNは2000年頃に解散しています。このアルバムは、彼らの貴重な作品の一つとして、多くの音楽ファンに長く記憶されることでしょう。『ポルノグラフィティvsリンカーン』は、インディーズ時代の貴重な音楽的記録であり、ポルノグラフィティファンの必聴アイテムと言えるでしょう。また、このアルバムは、日本のインディーズ音楽シーンの一端を垣間見ることができる、貴重な資料でもあります。

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