ポルラマル

ポルラマル (Porlamar)

ポルラマルは、ベネズエラ北東部、カリブ海に浮かぶ美しいマルガリータ島の南東部に位置する都市です。行政上は新エスパルタ州に属しており、この州内で最も人口が多く、経済や商業活動の中心地として機能しています。スペイン語ではPorlamarと表記されます。

人口の推移

この都市の人口は、近年着実に増加傾向を示しています。過去の記録を見ると、1981年10月20日には5万1,079人でした。その後、1990年10月21日には6万2,732人、2001年10月21日には8万4,534人、そして2011年10月30日には9万7,667人へと増加し続けました。そして、2016年6月30日には11万6,300人に達しており、この短期間で人口が倍増に近いペースで増えていることが分かります。この人口増加は、ポルラマルが経済的機会や居住地としての魅力を高めていることを示唆しています。

歴史

ポルラマルの歴史は、大航海時代に始まります。1498年、ヨーロッパ人として初めてクリストファー・コロンブスがマルガリータ島周辺を航海しました。これが、後にこの地に都市が建設されるきっかけの一つとなります。都市としての基礎が築かれたのは1536年のことです。島の南東部に「プエルト・デ・ラ・マール」（Puerto de la Mar、「海の港」の意）として建設されました。これが現在のポルラマルの直接的な前身となります。

植民地時代、この地域はしばしば海賊などの脅威にさらされました。そのため、防御施設の建設が不可欠となりました。1680年には、スペインのインディアス枢機会議からの命令により、マルガリータ島出身のホアン・ファーミン・デ・ハイドブロに要塞の建設が命じられます。この要塞はサン・カルロス・ボロメオ (San Carlos Borromeo) として知られるようになり、4つの稜堡と1つの見張り台を備えた堅固な構造でした。これは、当時のこの地の重要性と、それを守るための努力を物語っています。

当初は比較的小規模な漁村に過ぎなかったポルラマルですが、時代の変化と共にその性格は大きく変わっていきます。特に、島の発展において重要な転機となったのは、空路の開通でした。これにより、ポルラマルへのアクセスが劇的に改善され、観光客や商取引の増加をもたらし、都市はマルガリータ島の中心地としての地位を確立していきました。さらに、経済的な活性化を目的として、1973年には自由港に指定されます。これにより、物品の輸入や取引が優遇され、ポルラマルは商業都市として一層の発展を遂げました。しかし、その歴史は常に順調だったわけではありません。1990年代には、ベネズエラ全体が経験した経済的な不況の影響を受け、ポルラマルの経済も困難な時期を迎えました。それでも、自由港としての機能や観光資源を活かし、都市は回復を図ってきました。

交通

ポルラマルへの主要な交通アクセスとして、近郊に位置するサンティアゴ・マリーニョ・カリビアン国際空港 (Santiago Mariño Caribbean International Airport) が挙げられます。この空港は、ベネズエラ本土やカリブ海諸国からの航空便を受け入れており、マルガリータ島への玄関口として機能しています。空港の存在は、観光産業の発展だけでなく、物流の面でもポルラマルの経済活動を支える重要なインフラとなっています。

姉妹都市

ポルラマルは、国際的な友好関係を築いており、いくつかの都市と姉妹都市提携を結んでいます。メキシコのキンタナ・ロー州にある著名なリゾート都市カンクン (Cancún)、コロンビアの歴史的な港湾都市ボリーバル県カルタヘナ (Cartagena)、そしてアメリカ合衆国フロリダ州の大都市マイアミ (Miami) と姉妹都市関係にあります。これらの提携は、文化交流や観光振興、経済協力などを目的としています。

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