ポロツク公

ポロツク公：歴史と歴代君主

ポロツク公とは、10世紀後半から1387年まで、ポロツク公国の君主が用いた称号です。ポロツク公国は、キエフ・ルーシ時代に現在のベラルーシ、ポロツク（ベラルーシ語ではポラツク）を首都として成立した国家です。1392年以降はリトアニア大公国内の一行政区画となり、1504年には同国のポロスカス県となりました。

ポロツク公の歴史

ポロツク公国は、東スラヴ民族のクリヴィチ族(ru)が居住していた地域に成立しました。10世紀には、ヴァイキングの族長ログヴォロド(en)がこの地を支配し、ポロツク公の地位を確立したと考えられています。

その後、公国はキエフ大公国の影響下に入り、ウラジーミル1世の子であるイジャスラフ・ウラジミロヴィチが公位に就きました。イジャスラフの子孫は、ポロツク・イジャスラフ家として、公国の支配を担いました。

12世紀には、公国は分裂の時代を迎え、複数の公位が並立する状態となりました。その後、リトアニア大公国の勢力が拡大し、14世紀には公国はリトアニアの支配下に入りました。1387年、アンドリュス・アルギルダイティスがポロツク公を最後に、公国はリトアニア大公国に編入されました。

歴代ポロツク公

以下に、歴代のポロツク公を列挙します。

ログヴォロド(? - 977年)
イジャスラフ・ウラジミロヴィチ(987年 - 1001年)
フセスラフ・イジャスラヴィチ(1001年 - 1003年)
ブリャチスラフ・イジャスラヴィチ(1003年 - 1044年)
フセスラフ・ブリャチスラヴィチ(1044年 - 1068年)
ムスチスラフ・イジャスラヴィチ(1069年)
スヴャトポルク・イジャスラヴィチ(1069年 - 1071年)
フセスラフ・ブリャチスラヴィチ(1071年 - 1101年)
ログヴォロド（ボリス）・フセスラヴィチ(1101年 - 1128年)
ダヴィド・フセスラヴィチ(1128年 - 1129年)
イジャスラフ・ムスチスラヴィチ(1129年 - 1132年)
スヴャトポルク・ムスチスラヴィチ(1132年)
ヴァシリコ・スヴャトスラヴィチ(1132年 - 1144年)
ログヴォロド・ボリソヴィチ(1144年 - 1151年)
ロスチスラフ・グレボヴィチ(1151年 - 1159年)
ログヴォロド・ボリソヴィチ(1159年 - 1162年)
フセスラフ・ヴァシリコヴィチ(1162年 - 1167年)
ヴォロダリ・グレボヴィチ(1167年)
フセスラフ・ヴァシリコヴィチ(1167年 - 1180年以降)
ボリス・ダヴィドヴィチ(1180年以降、1184年 - 1186年)
ウラジーミル(? - 1216年)
ヴァシリコ(1216年 - 1220年代)
ボリスもしくはグレプ(1220年代 - 1222年)
スヴャトスラフ・ムスチスラヴィチ(1222年 - 1232年)
ブリャチスラフ・ヴァシリコヴィチ(1232年 - 1241年以降・1248年以前)
[タウトヴィラス]
コンスタンチン(1264年)
イジャスラフ(1264年)
コンスタンチン(1270年ごろ? - 1290年ごろ?)
ヴァイニウス(1307年 - 1336年)
ヴァシーリー(1326年)
ナリマンタス(1336年 - 1345年)
[アンドリュス・アルギルダイティス]
スキルガイラ（イヴァン）(1377年 - 1382年)
1387年'>[アンドリュス・アルギルダイティス]

参考文献

Алексеев Л. В. Полоцкая земля // Древнерусские княжества X—XIII вв. — М., 1975. С.202—239.
Славянская энциклопедия. Киевская Русь — Московия: в 2 т. / Автор-составитель В. В. Богуславский. — М.: ОЛМА-ПРЕСС, 2001.
Рюриковичі. Ізяславичі полоцькі//Князівські династії Східної Європи (кінець IX — початок XVI ст.): склад, суспільна і політична роль. Історико-генеалогічне дослідження
Данилович В. Е. Очерк истории Полоцкой земли до конца XIV столетия. — К., 1896. 731 с.
Рыжов К. Все монархи мира. Россия. — М.: Вече, 1998. — 640 с. — 16 000 экз.

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