ポロロッカ (企業)

ポロロッカ：躍進と消滅　～都市型食品スーパーの軌跡～

株式会社ポロロッカは、かつて首都圏と関西圏で「ポロロッカ食品館」として親しまれたスーパーマーケットでした。その社名は、アマゾン川で起こる大潮の逆流現象「ポロロッカ現象」に由来しています。1995年、神戸に1号店をオープンしたポロロッカは、マイカルグループ傘下、都市型食品スーパーとしてスタートしました。コンビニエンスストアと食品スーパーを融合させた、当時としては斬新な業態でした。イオングループのまいばすけっと、ユニーグループのminiピアゴ（現：G-7ホールディングス傘下）といった類似業態の先駆け的存在と言えるでしょう。

創業から間もない1995年、経営破綻した京都厚生会（京都市）を買収し、「ポロロッカ京都厚生会」として再出発。その後、勢いのある展開を見せ、1997年末には1道1都2府5県（宮城、千葉、埼玉、神奈川、兵庫）に64店舗を数えるまでに成長しました。しかし、この急成長は長くは続きませんでした。1990年代末には宮城県から撤退。そして2001年9月、親会社であるマイカルの経営破綻という大きな壁に突き当たります。

マイカルの破綻後、ポロロッカは同年11月、マルエツ（当時ダイエーグループ、後にイオンリテールグループへ）に全店舗の売却を決定。2002年1月には正式にマルエツグループ入りし、本社を東京に移転しました。マルエツは、ポロロッカを傘下に収めた後、小型店事業の合理化を進めます。その一環として、2005年6月には関西地区（大阪府、兵庫県、京都府）の17店舗を株式会社音通に営業譲渡。関西地区から撤退したのです。譲渡された店舗は「F MART」として食品スーパーを継続しました。

2007年12月1日、ポロロッカはマルエツに吸収合併されました。しかし、「ポロロッカ食品館」のブランドは、マルエツの一部門としてしばらく存続しました。しかし、時代の流れは速く、2010年7月より、順次「マルエツ プチ」への変更、あるいは店舗閉鎖が進められ、同年9月5日、埼玉県草加市にある草加清門町店の閉店をもって、「ポロロッカ食品館」のブランドは歴史の幕を閉じました。

ポロロッカの歴史は、急成長と苦渋の撤退、そして消滅という、短くもドラマチックな軌跡を描いています。時代の変化に対応できず、競争の激しさの中で生き残れなかったという側面は、多くの企業が直面する課題を象徴していると言えるでしょう。また、マイカルやマルエツといった大企業との関係性、そして、小型スーパーマーケットという業態の特性なども、ポロロッカの盛衰を考える上で重要な要素と言えるでしょう。ポロロッカの失敗から学ぶべき点は多く、現代の流通業界にとって貴重な教訓となっていると言えるでしょう。

参考文献

（具体的な参考文献をここに記載）

関連項目

マイカル
マルエツ
音通
F MART
過去に存在したマルエツの店舗

外部リンク

マルエツ公式サイト
* 株式会社音通公式サイト

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