ポンディシェリー包囲戦 (1760年)

ポンディシェリー包囲戦：イギリス東インド会社によるフランス領ポンディシェリー占領の全貌

ポンディシェリー包囲戦は、1760年から1761年にかけて、イギリス東インド会社がフランス東インド会社領であったポンディシェリーを包囲し、最終的に占領した戦闘です。この戦いは、インドにおけるイギリスとフランスの植民地支配をめぐる দীর্ঘদিনের 争いの重要な局面となりました。

背景：ヴァンディヴァッシュの戦いからの撤退

1760年1月22日、ヴァンディヴァッシュの戦いでフランス軍は大敗を喫しました。ラリー伯爵は、この敗北を受けて、南東約40マイルに位置するポンディシェリーへと撤退を余儀なくされました。ラリー伯爵は、イギリス軍に対抗するだけの十分な兵力を保持しておらず、エア・クート率いるイギリス軍がインド各地のフランス居留地を次々と占領していくのを傍観するしかありませんでした。また、ラリー伯爵は、マスカリン諸島に駐留するフランス艦隊からの救援を期待していましたが、その艦隊は1760年1月に発生した嵐によって甚大な損傷を受けており、救援は絶望的な状況でした。

経過：イギリス軍による包囲と攻城戦

このような状況下で、1760年9月、ついにフランスのインドにおける主要拠点であったポンディシェリーが、イギリス軍によって陸と海から包囲されることとなりました。12月には、イギリス軍の4個大隊が攻城戦を開始し、ポンディシェリーの陥落は時間の問題となりました。ラリー伯爵は、依然として救援艦隊の到着にわずかな望みを託していましたが、マスカリン諸島のフランス艦隊には、嵐の後でも航行可能な艦が数隻残っていたものの、1760年6月にイギリス軍による襲撃の情報が入ると、救援に向かうことができなくなりました。最終的に、救援軍は到着せず、ラリー伯爵率いる守備軍1,400名は、翌1761年1月15日に降伏しました。

その後：インドにおけるフランス領の崩壊

ポンディシェリーを占領したイギリス軍は、その後瞬く間にインドにおけるフランス領土を全て制圧しました。一方、マスカリン諸島への攻撃は、イギリスがドイツ戦線で敗北を喫したことで、そちらへの増援が必要となったため延期されました。マスカリン諸島の守備は手薄でしたが、この延期によってフランスは終戦まで諸島を防衛し続けることができました。

ポンディシェリー包囲戦は、インドにおけるフランスの植民地支配の終焉を決定づける重要な出来事となりました。この戦い以降、イギリスはインドにおける覇権を確立し、その支配を拡大していくことになります。

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