ポンポン (潜水艦)

ポンポン (USS Pompon, SS/SSR-267)

ポンポンはアメリカ海軍の潜水艦であり、ガトー級の一隻として1941年に起工されました。艦名はカリブ海近くで生息するイサキの一種に由来しており、別名「平穏なるP」とも呼ばれていました。彼女の艦歴は多彩であり、多くの艦長のもとで様々な任務に従事してきました。

艦歴

起工から就役まで

ポンポンの起工は1941年11月26日で、ウィスコンシン州マニトワックの造船所でスタートしました。その後、1942年8月15日にキャサリン・メアリー・ウォレソンの手で進水し、1943年3月17日に艦長アール・C・ホーク少佐の指揮のもとで正式に就役しました。新たに就役したポンポンは、ニューオーリンズで艤装を終えた後、太平洋に出航し、オーストラリアのブリスベンまで回航されました。

第1回哨戒任務（1943年7月 - 8月）

ポンポンは1943年7月10日に初めての哨戒任務に出発しました。ビスマルク諸島やトラック諸島方面を目指し、日本海軍の潜水艦から攻撃を受けましたが、何とか回避しました。その後、謀略を巡らせて第2323船団を発見し、成功裏に輸送船を撃沈しました。43日間の任務を終え、ブリスベンへ帰投しました。

第2回哨戒任務（1943年9月 - 11月）

1943年9月12日に南シナ海へ向けて出発したポンポンは、ダーウィンに寄港した後、哨戒海域へと進みました。この期間の間、魚雷攻撃には失敗しましたが、護衛艦を巧みに回避し、55日間の任務を終えました。

第3回と第4回哨戒任務（1943年11月 - 1944年4月）

1943年11月29日、ポンポンは再び哨戒任務に出発し、南シナ海とインドシナ半島を巡りました。サンパンを撃沈したり、機雷を設置するなどの成果を上げました。続けての4回目の哨戒では、病院船に出会うなどの任務を遂行し、艦長が交代した後にも成功裏に任務をこなしました。

第5回から第7回哨戒任務（1944年5月 - 1945年2月）

ポンポンは日本近海での哨戒任務において、敵商船を攻撃し、成功した事例も多く存在します。特に、第5回の哨戒では「滋賀丸」を撃沈し、攻撃後はしばらく敵の制圧を受けつつも脱出しました。第6回と第7回の哨戒でも日本海域で活動し続け、多くの情報を収集しました。

第8回と第9回哨戒任務（1945年3月 - 7月）

1945年には台湾方面やトラック諸島での哨戒に従事し、主に救助任務を行いました。この時期には航空機との接触や、一度の病院船発見もありました。最終的に7月22日、アプラ港に帰投し、戦後の活動へと移りました。

戦後の活動

戦後、ポンポンは1946年に退役し、大西洋予備役艦隊に保管されました。その後、1953年にレーダー哨戒潜水艦として再就役し、地中海やカリブ海で活動を行いました。1957年にはNATOの大規模演習に参加し、各国を訪問しましたが、1959年に予備役となり、1960年には除籍されました。

戦功

ポンポンは第二次世界大戦中においても数多くの戦功を重ね、その功績から4つの従軍星章を受章しています。彼女の艦歴は、アメリカ海軍の潜水艦としての誇りと、数々の戦法の成功を物語っています。

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