ポーランドの反独闘争

ポーランドの反独闘争

ポーランドの反独闘争は、第二次世界大戦のさなか、ナチス・ドイツによる占領に対抗したポーランド国民の抵抗運動を指します。この運動は、主に亡命政府や国内の武装抵抗組織によって推進されました。

亡命政府の設立

ポーランドの第二共和国の大統領から後継指名を受けた亡命政府は、フランスで設立されましたが、フランスがナチスに降伏した後はロンドンに移転しました。この政府は、ポーランド海軍のほとんどの部隊と、独ソ戦が勃発してソ連に囚われていたポーランドの捕虜から構成されたポーランド第2軍団を指揮しました。この第2軍団は、しばしば自由ポーランド軍と呼ばれますが、公式にはポーランド共和国の国軍と位置付けられています。特に、ソ連から脱出したアンデルス将軍が指揮する部隊は、重要な役割を果たしました。

国内での抵抗

ポーランド国内では、国内軍（Armia Krajowa、AK）が活動を展開しました。彼らは独自に武器を製造し、特にサブマシンガン「ブリスカヴィカ」を設計しました。1944年8月1日にはワルシャワ蜂起を決行しますが、AKがロンドン政府の指導下にあったため、ソ連からの支援が得られず、蜂起は失敗に終わります。この裏切りに対する怒りを抱いたAKの残党は、戦後も地下組織として反ソ連活動を続けました。

ソ連の関与

ソ連はポーランド国内の抵抗運動に対抗するために、ポーランド国民解放委員会（ルブリン政府）を設立し、独ソ戦末期における戦闘に参加しました。しかし、ソ連系のポーランド軍の兵士や将校たちの多くは、心の中ではソ連をドイツと共謀してポーランドを分割した敵だと考え、ロンドン系政府の正統性を支持していました。

反独活動の多様性

ポーランド人全員が反独だったわけではなく、第一次世界大戦の結果としてドイツからポーランドに編入されたドイツ系住民の中には、自衛団に加わりドイツに協力する者もいました。また、ポーランド軍捕虜としてソ連から戻った後にポーランド第2軍団に参加し、戦闘経験を積んだメナヘム・ベギンや、第2軍団から参加を拒否されたユダヤ系ポーランド国民の軍人は、後に中東戦争でイスラエル軍の貴重な戦力となりました。

関連項目

• - 人民軍 (Armia Ludowa): ポーランド労働党が指揮する抵抗勢力。
• - 国内軍 (Armia Krajowa): ポーランド亡命政府が指導する抵抗組織。
• - ジェゴタ (Rada Pomocy Żydom): ユダヤ人救済委員会。

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