ポール・ハーフース

ポール・ハーフース

ポール・ハーフース（Paul Haarhuis）は1966年2月19日にオランダのアイントホーフェンで生まれたプロテニス選手です。彼は特にダブルスでの名手として知られており、最も著名なパートナーであるヤッコ・エルティンと共に、男子ダブルスの四大大会すべてで優勝するという快挙を成し遂げました。この功績は「キャリア・グランドスラム」として有名です。

ハーフースの身長は187cmで、体重は80kg、右利きの選手です。特にダブルスでの成功を収めており、ATPツアーでは54回もの勝利を記録しました。シングルスでは最高で18位までランクインしたものの、優勝は1回のみという結果でしたが、その分ダブルスでの活躍が目立ちます。オランダ語の名前「Haarhuis」は、その発音が難しいことでも知られ、日本では「ハールフース」として表記されることがあります。

来歴

ハーフースはフロリダ州立大学で経済学の学位を取得した後、1988年にプロテニス選手としてのキャリアをスタートさせました。彼の四大大会デビューは1989年の全仏オープンで、いきなり本戦の3回戦に進出します。この年、全米オープンでは第4シードのジョン・マッケンローを破るという快挙を達成し、注目を集めました。

1990年からはデビスカップオランダ代表として、2005年まで16年間にわたり出場を果たしました。その中で、1991年の全米オープンではシングルスのベスト8に進出し、国際的な名声を得ました。この大会では著名な選手ボリス・ベッカーを破るなど、インパクトを残しています。

1992年にはバルセロナ五輪に出場し、ダブルスでの競技を経験しますが、勝ち進むことはできませんでした。

ダブルスでの成功

ハーフースのダブルス初勝利は1990年11月に遡ります。その後、彼は1993年からエルティンとのコンビを組み、ダブルスでの成功が続きました。1994年には全豪オープンと全米オープンで年間2冠を達成し、その後の全仏オープンでも優勝を果たします。

1995年には3度目の四大大会タイトルを獲得し、さらに1998年にはウィンブルドンの男子ダブルスでも優勝し、ついに「キャリア・グランドスラム」を達成しました。1998年のウィンブルドン決勝では、長時間の激闘の末、ウッディーズの連覇を阻む結果となりました。このようにハーフースは、エルティンとのコンビネーションで数多くの試合を戦い抜いています。

引退とその後

しかし1999年、パートナーであるエルティンが引退すると、ハーフースは新しいパートナー探しに苦労します。その後はダブルス専念となり、2002年に全仏オープンでエフゲニー・カフェルニコフと組んで再び優勝を飾りました。それが36歳の彼にとって最後の栄光であり、この成功が彼のキャリアのクライマックスとされています。

さらに2004年と2005年にはデビスカップに出場し、計31勝の成績を残しましたが、2005年にオランダが敗北した試合が彼にとっての最後の試合となりました。

日本での活躍

ハーフースは1992年から1995年まで、日本のセイコー・スーパー・テニスに毎年出場し、1995年にはダブルスでも優勝を果たしています。彼の名は日本テニス界でも記憶されており、その業績は今も語り継がれています。

ポール・ハーフースは、ダブルスの素晴らしい選手としてその名を刻んでおり、近年も多くのテニスファンに愛されています。

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