ポール・ミルサップ

ポール・ミルサップ：不屈の精神で道を切り開いた名フォワード

ポール・ミルサップ（Paul Millsap, 1985年2月10日 - ）は、アメリカ合衆国ルイジアナ州モンロー出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはパワーフォワード。

大学時代のリバウンド王

ルイジアナ工科大学に進学したミルサップは、1年目からその才能を発揮します。2003-04シーズンには平均15.6得点、12.5リバウンドというダブル・ダブルを記録し、ウェスタン・アスレチック・カンファレンス（WAC）の新人王に輝きました。その後も彼はリバウンドの才能を開花させ、2004-05シーズンには平均20.4得点、12.6リバウンド、最終シーズンとなる2005-06シーズンには平均19.6得点、13.3リバウンドと、3年連続でシーズン平均ダブル・ダブルを達成。NCAA1部リーグのリバウンド王にも3年連続で輝きました。リバウンドだけでなく、ブロックやスティールでも高い数字を残し、その多才ぶりを示しました。

NBAでの活躍

2006年のNBAドラフトで、ミルサップはユタ・ジャズから2巡目全体47位で指名を受け、NBA入りを果たします。ドラフト下位指名ながら、ルーキーシーズンから期待以上の活躍を見せました。カルロス・ブーザーが怪我で1ヶ月欠場した際には、その穴を埋める活躍を見せ、チームの4年ぶりプレイオフ進出に貢献。オールルーキーセカンドチームに選出されます。2008-09シーズンには再びブーザーが長期欠場しますが、ミルサップは20試合連続ダブル・ダブルを記録するなど、チームを支えました。

制限付きFAとなったオフには、ポートランド・トレイルブレイザーズから高額オファーを受けますが、ジャズがこれにマッチして引き留めに成功。チームからの期待の高さが伺えます。

その後、アトランタ・ホークス、デンバー・ナゲッツ、ブルックリン・ネッツ、フィラデルフィア・76ersと渡り歩き、各チームでその実力を発揮しました。2014年にはNBAオールスターゲームにも出場しています。

2024年12月3日に現役引退を発表。NBAキャリア通算で500本の3ポイントシュート、1000スティール、1000ブロックを達成したのは、NBA史上8人目という記録です。

プレースタイル

ミルサップは201cmとパワーフォワードとしては小柄ながら、パワーと俊敏性を兼ね備え、長い手でリバウンド、ブロック、スティールで力を発揮します。また、横幅のある体格を活かしたポストプレーやピック＆ロールも得意としています。献身的なプレイでチームを支え、故障者の穴を埋める働きを見せることから、多くのファンに愛されました。

家族

兄のジョンもプロバスケットボール選手で、弟のエリヤもかつてユタ・ジャズに所属していました。

ポール・ミルサップは、決して恵まれた体格ではありませんでしたが、不屈の精神と努力でNBAの舞台で輝きを放ちました。彼のプレイスタイルは、多くの人々に感動と勇気を与え、記憶されることでしょう。

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