マイカコンデンサ

マイカコンデンサとは

マイカコンデンサは、誘電体として天然鉱物であるマイカ（雲母）を使用したコンデンサです。雲母の薄く剥がれる性質を利用していますが、構造上、誘電体の厚さを極端に薄くすることができません。

特徴

メリット
容量温度係数が小さく安定している
容量の精度が高い
誘電正接や誘電体損失が非常に小さい
高周波特性に優れている
高い温度環境で使用可能
デメリット
外形が大きくなりがち
高価である
誘電体吸収が比較的大きい（1～5%）

[誘電体]]吸収は、一般的なポリカーボネートコンデンサやセラミック[[コンデンサ]、ポリエステル[コンデンサ]と比較して大きいです。

種類

市販されているマイカコンデンサには、以下のような種類があります。

ディップド・マイカコンデンサ（樹脂外装）
ケース型マイカコンデンサ
* 金属ケース型マイカコンデンサ

旧式の「鋳込みマイカコンデンサ」（キャラメルのような形状）は、現在ではほとんど見られなくなっています。

歴史

雲母は19世紀中頃からコンデンサの誘電体として利用されてきました。1909年、William Dubilierがデカップリング用の小型マイカコンデンサを発明し、第一次世界大戦中に軍需用として大量生産されました。

雲母はガラスよりも機械的衝撃に強く、砲撃に晒される機器に適していました。また、ガラスよりも高い誘電率を持つため、コンデンサを小型化できます。1920年、Dubilierは銀で両面を覆った雲母薄片によるコンデンサを発明し、Dubilier Condenser Companyを設立して製造を開始しました。

1920年代には、雲母の不足を補うためにセラミックコンデンサも使用されました。1950年代以降、シルバーマイカコンデンサは小電力の高周波機器に最適なコンデンサとして重宝されました。しかし、セラミックコンデンサの進化により、20世紀後半にはほとんどの用途でマイカがセラミックに置き換えられました。

現在では特殊な用途で使用されることが多いですが、その優れた特性から、一部のオーディオ愛好家などにも支持されています。

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