マイク・スミス

マイク・スミス：アメリカ競馬史に名を刻んだ名騎手

マイク・スミス (Mike Smith) は、1966年8月10日、アメリカ合衆国ニューメキシコ州ロズウェルで生まれました。父も騎手だったという環境の中で育ち、幼い頃から馬に親しみ、11歳で騎手としてのキャリアをスタートさせました。1981年、16歳で正式に騎手免許を取得、翌年から本格的に騎手として活躍を始めます。

初期のキャリアはニューメキシコ州で積みましたが、その後中西部、そして1989年にはニューヨークへと活動拠点を移し、着実に実力をつけ、頭角を現していきます。1990年、ファントムブリーズでマンハッタンハンデキャップを制覇しG1競走初制覇。続く1991年には、アメリカ人騎手として初めて欧州クラシック競走であるアイリッシュ2000ギニーをフォースターズオールスターで制覇するという偉業を達成しました。1992年にはルアーでブリーダーズカップ・マイルを初制覇。

1993年、プレイリーバユーでプリークネスステークスを制し、米クラシック三冠競走初制覇を飾りました。この年には、全米最多賞金獲得騎手となり、初のエクリプス賞最優秀騎手賞を受賞。さらに翌1994年もステークス競走68勝、G1競走20勝という驚異的な記録で2年連続の最多賞金獲得、エクリプス賞最優秀騎手賞を受賞。同年にマイク・ヴァレンズエラ記念騎手賞も受賞し、その卓越した騎乗技術と優れた人格を称えられました。

2000年からはカリフォルニア州を拠点に活躍。この年にはジョージ・ウルフ記念騎手賞を受賞しています。2003年には、アメリカ競馬殿堂入りを果たし、その功績が後世に語り継がれることとなりました。

日本での騎乗機会は多くありませんでしたが、1994年と1995年にはワールドスーパージョッキーズシリーズに参加。2004年のジャパンカップダートではTotal Impactに騎乗するために来日し、11月27日の東京競馬第2競走でマイネコンテッサに騎乗、日本での初勝利を挙げました。2010年には15年ぶりにワールドスーパージョッキーズシリーズに出場しています。

50歳を超えてもなお衰えぬ騎乗技術は高く評価され続け、2017年にはアロゲートでペガサスワールドカップとドバイワールドカップを制覇。そして2018年にはジャスティファイでケンタッキーダービー、プリークネスステークス、ベルモントステークスの米クラシック三冠を制覇するという、大きな成功を収めました。これはジャスティファイにとって史上12頭目、そしてスミス自身にとっても初の三冠制覇でした。

彼のキャリアを通じて、数々の名馬とのコンビが記憶に残ります。ゼニヤッタとのコンビは特に有名であり、数々のG1競走を制しました。他にも、Fourstars Allstar、Lure、Holy Bull、Sky Beauty、Cherokee Run、そして多くの名馬に騎乗し、勝利に導いています。

2008年度末時点で、通算4000勝以上という輝かしい記録を残しています。長年に渡り第一線で活躍し続けたマイク・スミスは、まさにアメリカ競馬史に名を刻んだ偉大な騎手と言えるでしょう。彼の伝説は、今後も競馬ファンに語り継がれていくことでしょう。

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