マイク・マティアビッチ

ミレンコ・マティアヴィッチ（Miljenko Matijevic、1964年11月29日生まれ）は、アメリカ合衆国を拠点に活動するミュージシャン、シンガーソングライターです。かつてはマイク・マティアヴィッチ（Mike Matijevic）という名前で活動していました。

彼は、ハードロックバンド「スティールハート」のリーダー兼ボーカリストとして知られています。非常に広い声域と卓越した歌唱力を持ち、数多くの楽曲を手がけるコンポーザーとしても才能を発揮しています。

生い立ちと初期の活動

1964年、ユーゴスラビア（現在のクロアチア）で生まれ、7歳の時に家族と共にアメリカ合衆国コネチカット州グリニッジに移住しました。音楽への関心は早くから芽生え、9歳で地元の聖歌隊に参加。11歳の時にレッド・ツェッペリンと出会い、その音楽に衝撃を受けます。兄と共に「Teazer」というバンドを結成し、レッド・ツェッペリンやブラック・サバスのカバー、オリジナルの楽曲を演奏していました。13歳で4ヶ月間のボーカルレッスンを受け、その後「Teazer」は解散。「The Mission」に15歳で加入しています。

Steelheartでの成功と事故

1981年、ギタリストのクリス・リゾーラが中心となって活動していたバンド「Red Alert」に加入。精力的な活動を続けた結果、「MCAレコード」との契約を獲得し、メジャーデビューを果たします。しかし、同名のバンドが存在したため、「Steelheart」と改名。1990年にセルフタイトルの1stアルバム『Steelheart』でデビューし、同年に初来日を果たしました。

1992年、2ndアルバム『Tangled in Rains』の発売後、コロラド州デンバーでのライブ中に悲劇が起こります。マティアヴィッチはパフォーマンス中にステージ上の照明器具によじ登ろうとしましたが、器具は適切に固定されておらず、倒れてマティアヴィッチの上に落下。この事故により、頭蓋骨、鼻、頬骨、顎、そして背骨を骨折する重傷を負い、一時的な記憶喪失にも陥りました。九死に一生を得てリハビリに励み、1996年に3rdアルバム『Wait』で奇跡的な復活を遂げます。しかし、ライブツアー終了後、バンドは長期の活動休止期間に入ります。

その後の活動

2001年、映画『ロック・スター』のために特別に結成されたバンド「Steel Dragon」にボーカリストとして参加。ザック・ワイルド（ギター）、ニック・カトネーゼ（ギター）、ジェフ・ピルソン（ベース）、ジェイソン・ボーナム（ドラム）という豪華なメンバーが集結しました。

2006年、10年ぶりに「Steelheart」を再始動。自らバンドのビジネスを手がけ、自主レーベル「Steelheart Records」を設立。Studio、TV、Wearなどの事業も展開しています。2008年には12年ぶりとなる4thアルバム『Good 2B Alive』を発表し、以降、精力的なライブ活動を展開しています。2017年には、「Steelheart」名義で27年ぶりの来日公演を行いました。

現在は、Mike（マイク）から出生名であるMiljenko（ミレンコ）に名前を戻し、「Mili」の愛称で親しまれています。

ディスコグラフィ（スティールハート名義）

STEELHEART （1990年）
Tangled in REINS （1992年）
Wait （1996年）
Good 2B Alive （2008年）
Through Worlds Of Stardust （2017年）

外部リンク

Miljenko Matijevic (Milispage) - Facebook
Miljenko Matijevic (@miljenkom) - X（旧Twitter）
Steelheart公式ウェブサイト

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