マイケル・オマーティアン

マイケル・オマーティアン

マイケル・オマーティアン（Michael Omartian）は、1945年11月26日にアメリカ合衆国で誕生した、多才なミュージシャンおよび音楽プロデューサーです。特にプロデューサーとしては、ポピュラー音楽の歴史に残る数多くの名作を手がけ、音楽業界に大きな影響を与えてきました。

概要

オマーティアンは、そのキャリアを通じて、グラミー賞に輝いたクリストファー・クロスの記念すべきデビュー作（アルバムとそれに収録されたシングル）を筆頭に、ホイットニー・ヒューストン、マイケル・ボルトン、ピーター・セテラといった、時代を彩る多くの著名なアーティストたちの作品を手がけるプロデューサーとして広く知られています。また、世界中のミュージシャンが一堂に会して制作された慈善プロジェクト「ウィ・アー・ザ・ワールド」では、音楽界の巨匠クインシー・ジョーンズと共にプロデュースを務めるなど、歴史的な瞬間にも立ち会っています。

略歴

イリノイ州に生まれたマイケル・オマーティアンは、1970年代の初頭にロサンゼルスへと活動の場を移し、スタジオ・ミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせました。特にキーボード奏者として、多くのレコーディングに参加し、その卓越した演奏は高く評価されました。中でも、フォークロックデュオ、ロギンス＆メッシーナのデビュー・アルバムへの参加は特筆されます。彼の貢献は絶賛され、メンバーのケニー・ロギンスからはグループの正式メンバーとなるよう誘われましたが、その申し出は辞退しています。

1974年には、自身の名義による初のソロ・アルバム『ホワイト・ホース』を発表しました。これを機に、スタジオでの演奏活動を継続しながら、音楽プロデューサーとしての仕事も本格的に開始しました。彼のプロデューサーとしての才能が爆発的に開花したのは、1979年にリリースされたクリストファー・クロスのデビュー・アルバム『南から来た男』です。この作品は翌1980年のグラミー賞において、最も栄誉ある部門の一つである年間最優秀アルバム賞（Album of the Year）を受賞しました。さらに、アルバムからシングルカットされた楽曲「セイリング」も年間最優秀レコード賞（Record of the Year）などを受賞するなど、空前の成功を収め、オマーティアンの名声を確立しました。

その後もプロデューサーとして多忙な日々を送る傍ら、ソングライターとしても才能を発揮しています。例えば、1983年にはディスコ・クイーンとして知られるドナ・サマーの世界的ヒット曲「She Works Hard for the Money」の作詞・作曲を手がけ、その多才ぶりを示しました。

ディスコグラフィ

マイケル・オマーティアンがリーダー名義で発表した主なアルバムは以下の通りです。

『ホワイト・ホース』 - White Horse (1974年)
Adam Again (1977年)
『Seasons Of The Soul』 - Seasons of the Soul (1979年) ※マイケル＆ストーミー・オマーティアン名義
『THE BUILDER』 - The Builder (1980年) ※マイケル＆ストーミー・オマーティアン名義
『メインストリーム』 - Mainstream (1982年) ※マイケル＆ストーミー・オマーティアン名義
Conversations (1986年)
* 『ザ・レース』 - The Race (1991年)

彼はプロデューサー、ミュージシャン、ソングライターとして、現代ポピュラー音楽に多大な貢献を果たし続けています。

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