マイケル・グレイヴス

マイケル・グレイヴス

マイケル・グレイヴス（Michael Graves）は、1934年7月9日にアメリカ合衆国インディアナ州インディアナポリスで生まれ、2015年3月12日にニュージャージー州プリンストンで逝去した著名な建築家です。彼はポストモダン建築を代表する存在として知られ、インテリアデザインやプロダクトデザイン、グラフィックデザインにおいてもその名を馳せました。彼の作品は、色鮮やかで独特なスタイルが特徴であり、デザインの枠を超えて多方面に影響を与えました。

人物・来歴

グレイヴスは、ブロード・リプル高校からシンシナティ大学に進学し、その後ハーバード大学で修士号を取得しました。1964年からニュージャージー州プリンストンで建築活動を始め、その後はプリンストン大学で名誉教授として教鞭をとりました。また、彼自身の事務所「マイケル・グレイヴス・アンド・アソシエーツ」をプリンストンおよびニューヨークで開業し、数々のプロジェクトを手がけました。

1969年には、ニューヨーク近代美術館で開催された企画展で取り上げられ、モダニズム建築家の一人として注目を浴びるようになりました。1972年に出版された書籍『Five Architects』では、「ニューヨーク・ファイブ」として他の著名な建築家とともにその名が広がりました。

1983年には日本で初めて講演を行い、東京や大阪で「マイケル・グレイブス建築を語る」というテーマで講演しました。このように、彼は国際的な影響力を持つ存在へと成長しました。

グレイヴスは、商業ビルや住宅など多岐にわたる設計を行う一方で、インテリアデザインでも高く評価されました。そのデザインは、独特の形状や色使いが魅力的で、多くの人々の心をつかみました。1999年、アメリカ国民芸術勲章（National Medal of Arts）を受章し、2001年にはアメリカ建築家協会（AIA）からAIAゴールドメダルを受けるなど、数々の賞に輝きました。

2015年に彼が80歳で亡くなるまで、グレイヴスのデザインは不朽の価値を持つものとされ続けました。

主要な作品

グレイヴスの代表的な作品には、以下の建物があります。

• - ポートランド・ビル（1982年、オレゴン州ポートランド）: ポストモダン建築の絶頂期の象徴とされています。
• - ヒューマナ・ビル（1985年、ケンタッキー州ルイビル）: 地元の文化と融合したデザインが評価されました。
• - 百道浜の集合住宅（1989年、福岡市）: 繊細なデザインが地元住民に愛されています。
• - ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート スワン＆ドルフィン・ホテル（1990年、フロリダ州オーランド）: 楽しい雰囲気を醸し出すデザインが特徴です。
• - デンバー中央図書館（1996年、コロラド州デンバー）: 現代的な図書館の新しい形を提示しました。

このように、マイケル・グレイヴスはその創造的なデザインで世界中の人々に大きな影響を与えました。彼の遺した作品や考え方は、建築の未来においても忘れられることはないでしょう。

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