マイネルラクリマ

マイネルラクリマ：涙の輝きを刻んだ競走馬の生涯

2008年2月20日生まれのマイネルラクリマは、日本中央競馬会（JRA）に所属した競走馬であり、現在は東京競馬場で誘導馬として活躍しています。その馬名は冠名にイタリア語で「涙」を意味する単語を組み合わせたもので、その名に相応しい、感動と惜敗が交錯するドラマチックな競走生活を送りました。

華々しいデビューと若駒の挑戦

2歳となった2010年、函館競馬場でのデビュー戦を勝利で飾ると、続く新潟2歳ステークスでは2着と好成績を収めます。同レースで1着となったマイネイサベルとは同じ所有馬という縁がありました。その後も東京スポーツ杯2歳ステークス4着、朝日杯フューチュリティステークス6着と、クラシック戦線への期待感を持たせる走りを見せました。

重賞競走での活躍と挫折

3歳ではNHKマイルカップ6着、白百合ステークスで2勝目を挙げます。ラジオNIKKEI賞では2着と惜敗するものの、富士ステークス、キャピタルステークスでは3着と安定した成績を残しました。

4歳時には、京都金杯で重賞初制覇の栄光を掴みます。しかし、その後は骨折による長期休養を余儀なくされます。

5歳で復帰すると、福島民報杯で復帰後初勝利、七夕賞で重賞2勝目を挙げます。小倉記念では3着、福島記念では2着と、高い競争力を見せつけました。

6歳～7歳：栄光と苦悩の狭間で

6歳、7歳と年齢を重ねる中で、マイネルラクリマは幾多のレースを経験します。京都金杯では11着と振るわなかったものの、中山記念では4着と健闘を見せます。香港チャンピオンズマイルでは10着と結果を残せませんでしたが、帰国後のエプソムカップでは2着、七夕賞では3着と、その実力を示しました。

そして迎えた7歳、オールカマーで1年2ヶ月ぶりの勝利を飾ります。この勝利は、秋の天皇賞への優先出走権を獲得する大きな一歩となりました。しかし、天皇賞では11着に敗れ、香港カップへの出走を予定していましたが、調教中の事故により左第1指骨骨折で出走を断念せざるを得ませんでした。この怪我により、復帰には1年程度の期間を要すると診断されました。

引退と第二のキャリア

8歳となった2016年、中山記念で復帰を果たしたものの、その後は思うような結果を残せず、金鯱賞13着を最後に現役を引退します。

華々しい活躍から、故障による長期休養、そして引退という、ドラマチックな競走生活を送ったマイネルラクリマ。現在は東京競馬場で誘導馬として、競馬界に貢献しています。その懸命な走り、そして不屈の精神は、多くの競馬ファンに感動と記憶を残しました。

血統背景

マイネルラクリマの半兄にはオープンで活躍したシルクアーネスト（父：グラスワンダー）がいます。母の半妹の仔にはチューリップ賞勝ちのあるクロフネサプライズがいます。近親には、ダートGI4勝、ドバイワールドカップ2着のトランセンド、アルゼンチン共和国杯優勝馬サクラサニーオー、北九州記念優勝馬ダンディコマンドなど、数々の活躍馬が名を連ねています。優れた血統を受け継ぎ、その才能を開花させたマイネルラクリマの競走生活は、まさに一つの物語と言えるでしょう。

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