マイ・エイム・イズ・トゥルー

マイ・エイム・イズ・トゥルー

エルヴィス・コステロのデビュー・アルバム『マイ・エイム・イズ・トゥルー』は、彼の音楽キャリアの幕開けを告げる重要な作品です。1977年に発表され、全英14位を記録しました。先行シングル「レス・ザン・ゼロ」や、リンダ・ロンシュタットなど多くのアーティストにカバーされた代表曲「アリスン」を収録しています。

制作の背景

プロデュースは、コステロと親交のあったニック・ロウが担当しました。アルバムのレコーディングは、合計24時間（4時間×6セッション）という短期間で行われ、制作費は約1000ポンド（2000ポンドという説もあります）という低予算でした。

参加ミュージシャン

オリジナル盤の収録曲の演奏は、後にヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとなるクローバーが担当しています。また、ニック・ロウ自身も数曲でベースを演奏しています。

「ウォッチング・ザ・ディテクティヴス」は、グレアム・パーカーのバンド、ルーモアのアンドリュー・ボドナー（ベース）とスティーブ・グールディング（ドラム）、そして後にアトラクションズに加入するスティーヴ・ナイーヴがピアノとオルガンを演奏しています。

未収録曲とボーナストラック

アルバムのアウトテイクとなった「レディオ・スイートハート」は、ファーストシングルのB面に収録されました。「ストレンジャー・イン・ザ・ハウス」は、カントリー・ミュージック風のスタイルが時代に合わないと判断され、当初は収録が見送られましたが、次作『ディス・イヤーズ・モデル』の初回限定盤に付属するシングルに収録されました。

評価

『ローリング・ストーン』誌が選ぶ「オールタイム・ベスト・アルバム500」では168位、「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」では21位にランクインするなど、高い評価を受けています。

収録曲

1. ウェルカム・トゥ・ザ・ワーキング・ウィーク - Welcome to the Working Week
2. ミラクル・マン - Miracle Man
3. ノー・ダンシング - No Dancing
4. ブレイム・イット・オン・ケイン - Blame It on Cain
5. アリソン - Alison
6. スニーキー・フィーリングス - Sneaky Feelings
7. レッド・シューズ - (The Angels Wanna Wear My) Red Shoes
8. レス・ザン・ゼロ - Less Than Zero (Album Version)
9. ミステリー・ダンス - Mystery Dance
10. ペイ・イット・バック - Pay It Back
11. アイム・ノット・アングリー - I'm Not Angry
12. ウェイティング・フォー・ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド - Waiting for the End of the World
13. ウォッチング・ザ・ディテクティヴス - Watching the Detectives (アメリカ版・日本版のみ)

このアルバムは、エルヴィス・コステロの才能が凝縮された、時代を代表する名盤として、今もなお多くの音楽ファンに愛されています。

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