マイ・ボディガード (2004年の映画)

映画『マイ・ボディガード』について

『マイ・ボディガード』（原題：Man on Fire）は、2004年に公開されたアクション・スリラー作品で、トニー・スコットが監督を務め、ブライアン・ヘルゲランドが脚本を担当しました。本作はA・J・クィネルの小説『燃える男』を原作としており、デンゼル・ワシントンが主演を務めています。彼は前作『クリムゾン・タイド』でも同監督と共演しており、このコラボレーションが注目を集めました。映画は全米で初登場第1位を獲得し、その公開から5日間で2279万ドルの収益を上げた成功作です。

ストーリー概要

物語の舞台は2003年のメキシコ。政情が不安定なこの国では、誘拐がビジネスとして行われており、特に裕福な家庭は狙われやすくなっています。このため、ボディーガードを雇うことが常識となり、誘拐保険に加入する条件でもあります。サムエル・ラモス（演：マーク・アンソニー）は、誘拐保険を更新するために新たなボディーガードを雇わなければなりません。

ラモス家に雇われたのは、元米軍兵士でアルコール中毒のジョン・W・クリーシー（演：デンゼル・ワシントン）です。彼は、友人のレイバーン（演：クリストファー・ウォーケン）の紹介で、サムエルの9歳の娘ルピタ（演：ダコタ・ファニング）を守る任務に就きます。クリーシーは初めはルピタに冷たく接し、彼女との関係はぎこちないものでしたが、やがて水泳や勉強を教えるうちに心を通わせていきます。

しかし、平穏な日々は長くは続きません。ルピタはピアノ教室の帰りに誘拐され、クリーシーは銃撃戦を繰り広げながら彼女を取り戻そうと奮闘しますが負傷を負ってしまいます。悲しいことに、ルピタが亡くなったとの報せを受けたクリーシーは復讐を誓い、誘拐事件の背後にいる真の犯人を追い詰めていきますが、その過程で彼が知り得た真実は衝撃的なものでした。

登場キャラクター

• - ジョン・W・クリーシー（デンゼル・ワシントン）： 元海兵隊員でCIA工作員。アルコール中毒に陥るが、ラモス家にボディガードとして雇われ、自身の人生を再生しようと奮闘する。
• - ルピタ・ラモス（ダコタ・ファニング）： ラモス夫妻の娘。最初はクリーシーに冷たく接されるが、次第に彼との絆を深めていく。
• - ポール・レイバーン（クリストファー・ウォーケン）： クリーシーの友人で、ボディーガードとしての仕事を紹介する重要な存在。
• - リサ・ラモス（ラダ・ミッチェル）： ルピタの母親。
• - サムエル・ラモス（マーク・アンソニー）： ルピタの父。会社を経営している。

また、物語には連邦捜査局の長官ミゲル・マンサーノ（演：ジャンカルロ・ジャンニーニ）や、誘拐グループのボスであるダニエル・サンチェス（演：ロベルト・ソーサ）など多彩なキャラクターが登場します。

評価と原作

映画はRotten Tomatoesで39%の支持率、Metacriticで47/100ポイントの評価を受けています。原作小説『燃える男』は1987年に初めて映画化され、今回の作品は2度目の映像化となります。この映画は原作に忠実な内容で、多くの視聴者に影響を与えた作品として評価されているものの、日本では未公開の段階が続いている点も印象的です。

『マイ・ボディガード』は、復讐と友情の物語を力強く描いた作品であり、観る者の心に深く響くドラマを提供しています。

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