マキシミリアン・シャンドリ

マキシミリアン・シャンドリ：多才な元プロロードレース選手

マキシミリアン・シャンドリ（Maximillian Sciandri）は、1967年生まれのイギリスとイタリアの二重国籍を持つ元プロロードレース選手です。1989年にプロデビュー後、数々のチームに所属し、通算33勝を挙げています。

特徴とプレースタイル

シャンドリは、スプリント力を武器にステージレースで活躍しました。特に、区間優勝だけを狙う純粋なスプリンターとは異なり、中程度の山岳もそつなくこなせる点が強みでした。このため、数日間で争われる「プチツール」と呼ばれる短いステージレースでも好成績を残しています。1995年には、ワールドカップシリーズに指定されていたリーズ・インターナショナルクラシックのようなワンデーレースでも勝利を収めています。

彼の登坂力が際立ったのは、1995年のツール・ド・フランスです。中盤の山岳ステージでコロンビアのクライマーとの逃げ切りに成功し、ゴールスプリントで勝利しました。

一時、UCI世界ランキングのトップ10に入るほどの力を持っていましたが、世界選手権ではイギリス代表として出場することがほとんどでした。これは、レース中にイギリス選手との協調を嫌うイタリア自転車連盟の方針と、選手層の厚いイタリアよりもイギリスの方が代表に選出されやすいという事情が重なった結果でした。

国籍について、彼はツール・ド・フランスの区間優勝時に「ヨーロッパ人のシャンドリが勝ったと書いてほしい」と語っています。

引退後

引退後は、イギリスナショナルチームのコーチを務める傍ら、同じく元プロロードレース選手であるデヴィッド・ミラーの専属マネージャーとしても活動しています。

主な成績

1991年：ジロ・デ・イタリア区間1勝
1992年：ジロ・デ・イタリア区間1勝、ツール・ド・ロマンディー区間1勝、ツアー・オブ・ブリテン総合優勝
1993年：ツール・ド・ルクセンブルク総合優勝、コッパ・プラッキ優勝、グランプリ・フュルミ優勝
1994年：ジロ・デ・イタリア区間1勝
1995年：ツール・ド・フランス区間1勝、リーズ・インターナショナルクラシック優勝
1996年：パリ〜ニース区間1勝、アトランタオリンピック銅メダル
1998年：ドーフィネ・リベレ区間2勝
2000年：ジロ・デ・ラツィオ優勝

所属チーム

1990-1991: カレラ (Carrera Jeans–Vagabond)
1992-1993: モトローラ (Motorola)
1994-1995: MG (GB-MG Technogym)
1996: モトローラ (Motorola)
1997-1999: ラ・フランセーズ・デ・ジュ (La Française des Jeux)
2000: リンダ・マッカートニー・レーシングチーム (Linda McCartney Racing Team)
2001-2003: ランプレ (Lampre-Daikin)

外部リンク

マキシミリアン・シャンドリ - サイクリングアーカイヴス（英語）
* マキシミリアン・シャンドリ - Olympedia（英語）

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