マグヌス2世 (ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公)

マグヌス2世：激動の時代を生きたブラウンシュヴァイクの君主

マグヌス2世（1324年 - 1373年）は、ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公国のヴォルフェンビュッテル侯およびリューネブルク侯として、中世後期の複雑な政治情勢の中で生きた人物です。彼の生涯は、領土の維持と拡大を巡る紛争、そして周辺諸国との駆け引きに彩られています。

生涯：領土と権力を巡る戦い

マグヌス2世は、ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公マグヌス1世の息子として生まれました。彼の初期の活動として、ブレーメン大司教位を巡る争いにおいて、弟アルブレヒト2世を支援したことが挙げられます。当時、モーリッツ・フォン・オルデンブルクが教区管理者として大司教位を要求しており、マグヌスは弟ルートヴィヒ1世や義父ヴィルヘルム2世と共に軍を率いてモーリッツを攻撃し、辞職に追い込みました。

1367年に弟ルートヴィヒ1世が亡くなると、マグヌスはヴォルフェンビュッテルとツェレ（リューネブルク）の相続者となりました。1369年には父マグヌス1世とヴィルヘルム2世が相次いで死去し、マグヌスは両領地を相続します。しかし、その直後から、マグヌスを取り巻く状況は一変します。

リューネブルク継承戦争：領土を失い、戦死へ

1370年、皇帝カール4世はマグヌスの継承を認めず、ツェレをアスカン家のザクセン＝ヴィッテンベルク公に与えてしまいます。リューネブルク、ユルツェン、ハノーファーなどの都市はアスカン家と同盟を結び、マグヌスはブラウンシュヴァイクのみを保持するのがやっとという状況に追い込まれました。これにより、リューネブルク継承戦争が勃発します。

マグヌスは領土を奪還しようと奮戦しますが、1373年7月25日、ダイスター近くのレーヴェステの戦いで戦死を遂げました。しかし、リューネブルク継承戦争はその後も数年間続くことになります。

子女：後世への影響

マグヌス2世は、アンハルト＝ベルンブルク侯ベルンハルト3世の娘カタリーナと結婚しました。カタリーナは、マグヌスの死後、彼の敵であったアスカン家のブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公アルブレヒト3世と再婚しています。

マグヌス2世には多くの子がおり、その中にはヴォルフェンビュッテル侯となったフリードリヒ1世とベルンハルト1世、ブレーメン大司教となったオットー2世、ヴォルフェンビュッテル侯およびリューネブルク侯となったハインリヒ1世などがいます。また、娘たちも周辺諸国の貴族と婚姻関係を結び、その血筋は後世にまで受け継がれています。

マグヌス2世の生涯は、中世後期のヨーロッパにおける領土争いと権力闘争の縮図とも言えるでしょう。彼の死後も、その影響は長く残り、ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公国の歴史に深く刻まれています。

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