マコ!愛してるゥ

『マコ!愛してるゥ』の魅力とストーリー

『マコ!愛してるゥ』は、1967年4月5日から9月27日まで、TBS系列で放送されたテレビドラマです。全12話から構成され、モノクロの16mmフィルムで制作されました。この作品は、結婚を控えた女性マコの運命を描いた奇想天外でユニークなラブストーリーです。

ストーリーの概要

物語は、マコが新郎ジローとの結婚式に向かう途中で車の事故に合い、命を落とすところから始まります。しかし、霊界に召されたマコは、神様の手違いによって本来の居場所ではなく、別の場所に連れて来られたことが判明します。その結果、彼女は一年間の執行猶予を与えられ、再び現世に戻ることが許されました。

マコは無事にジローとの結婚式を挙げますが、執行猶予には厳しい条件が付いています。それは、マコまたはジローのどちらかが浮気をすれば、マコは再び霊界へ戻されてしまうというものです。この条件があるため、霊界の監視人307号は、さまざまな手段を使ってジローを浮気に誘おうとし、マコは必死にそれを阻止しようと奮闘します。こうした霊界と現実世界を跨いだ奇妙な三角関係が、ドラマのメインテーマとして展開されます。

豪華なキャスト

本作には多くの有名なゲストが登場しました。第5話には笠置シヅ子が、最終回には榎本健一が出演し、さらにスポーツ界からも、当時東映フライヤーズのエースだった尾崎行雄や、1964年東京オリンピック女子バレーボール金メダリストの寺山恵美子が顔を揃えました。このように、多様なジャンルからの豪華なキャストが集結している点も本作の見どころの一つです。

放映と保存状況

『マコ!愛してるゥ』は、プロ野球ナイター中継の枠で放送されたため、全12話という短期間の放送となりました。放送は毎週水曜日の21時から約30分間に携わっていました。しかし、残念ながら第1話を含む本作のフィルムの保存状態は不明とされています。現存しているのは主題歌入りオープニング映像だけで、これが収録されたVHSやDVDが市場に出ていますが、全話の本編がDVDやブルーレイとして発売されることはありませんでした。

音楽と主題歌

オープニングテーマは、緑魔子、バーブ佐竹、ロイヤル・ナイツが歌う「マコ!愛してるゥ」で、作詞は長沢ロー、作曲はシナ・トラオによって手掛けられました。ただし、放送当時は音盤化されていませんでしたが、後にCD化され、その際の曲名は『ウーン愛してる』としてリリースされました。

まとめ

『マコ!愛してるゥ』は、霊界を舞台にした異色のラブストーリーであり、当時の映像文化を反映した作品ともなっています。事故による不運から新しい人生を歩み始めるマコと、彼女を取り巻く人々との複雑な関係が描かれ、視聴者に深い印象を与えました。放送当時の特異な設定、豪華キャスト、そして音楽は、この作品を今なお魅力的なものとしています。

もう一度検索