マジクエスト
マジクエスト（MAGIQUEST）は、アメリカ合衆国で誕生した、ロールプレイングゲーム（RPG）の冒険を現実世界で体感できるユニークなアトラクションです。プレイヤーは魔法使い「マギ」となり、魔法の王国「マジックキングダム」を舞台に物語を進めます。
マジクエストは、2005年6月15日にサウスカロライナ州マートルビーチに第1号施設がオープンしたことから始まりました。その革新的なゲームシステムは高く評価され、同年の国際アミューズメントパーク・アトラクション協会（IAAPA）の見本市でImage Awardを受賞しています。その後、アメリカ東海岸を中心に展開するテーマホテル「グレートウルフロッジ」をはじめ、各地に施設を拡大しました。
日本国内では、愛知県蒲郡市のテーマパークであるラグナシアで運営されていましたが、2018年6月17日に稼働を終了しました。かつては東京ドームシティにも施設がありましたが、こちらも2016年9月30日をもって営業を終了しています。
冒険の核となるのは、赤外線を発する魔法の杖型端末「ワンド」です。プレイヤーはこのワンドを使い、場内に設置された様々なアイテムや映像端末を操作することで、魔法を行使するかのような体験ができます。ゲームの進行状況は施設側に記録されるため、次回の来場時には前回の続きからプレイ可能です。ワンドを紛失した場合でも、自身の登録情報を基にデータを新しいワンドへ移行できる利便性も備わっていました。
初めてゲームを始める際は、ワンドと魔法使いの種族「クラン」を選び、必要事項を登録します。その後、冒険のヒントが記された小冊子「賢者の書」を受け取り、クエストマスターによるチュートリアルを経て、マジックキングダムでの冒険が始まります。2回目以降はスムーズにプレイを開始できます。
ゲームは大きく「クエスト」と「アドベンチャー」に分かれています。クエストは、特定の「ルーン」（魔法石）の獲得を目指す試練です。「賢者の書」や映像端末に現れるクエストマスターからのヒントを基に、場内のアイテムを探し出し、条件を満たすことでルーンを入手します。ルーンには様々な魔法の力が宿っています。
主なルーンの例:
ライトニング・ルーン：稲妻魔法
ヒーリング・ルーン：治癒魔法
ミュージック・ルーン：音楽魔法
エンチャント・ルーン：生き物との会話魔法
ディストラクト・ルーン：惑わし魔法
ダズル・ルーン：輝き魔法
プロテクション・ルーン：防御魔法
リビール・ルーン：解明魔法
ポータル・ルーン：入口魔法
フリーズ・ルーン：凍結魔法
アイスアロー・ルーン：氷の矢魔法
マスターマギ・ルーン：大賢者の地位を示すルーン
アドベンチャーは、獲得したルーンを複数組み合わせて挑む、より難易度の高い試練です。「賢者の書」には詳細なヒントがなく、登場キャラクターとのやり取りなどから自ら謎を解き明かす必要があります。アドベンチャーをクリアすると特別なアドベンチャールーンを獲得でき、これはマギ同士のデュエルなどで使用可能になります。
主なアドベンチャーの例:
ゴブリンアドベンチャー：盗まれた宝物を取り戻す冒険。
ピクシーアドベンチャー：妖精のクリスタルを探す物語。
ドラゴンアドベンチャー：凶暴なドラゴンを討伐する試練。
アイスドラゴンアドベンチャー：強力な氷竜への挑戦。
ゲーム開始地点である「クエストステーション」の映像端末からは、クエストやアドベンチャーのクリア条件を確認でき、また冒険中いつでも、アイテムの所持状況や残りの時間、自身の階級や経験値（XP）などの情報を確認することができます。
マジックキングダムの冒険者であるマギには、獲得したXPに応じて昇格する階級システムがあります。「見習いマギ」から始まり、「ジュニアマギ」「マギ」「シニアマギ」と進み、最終的に「マスターマギ」を目指します。
また、プレイヤーはゲーム開始時に所属する「クラン」を選択します。クランはウォーリアー、ウッディー、トリックスター、シャドー、マジェスティックの5種類が存在し、それぞれに異なる特徴や属性、イメージカラーが設定されています。
ワンドは単なるゲーム端末ではなく、プレイヤーの個性を表現するアイテムでもありました。基本のワンドに加え、頭部に取り付ける「トッパー」と呼ばれるアクセサリーでカスタマイズが可能です。トッパーには標準的な「オーブ」のほか、各クランのイメージを象ったものなど様々な種類があり、プレイヤーは好みに合わせてワンドを装飾し、自分だけの魔法杖を作り上げることができました。ワンド本体に塗装や装飾を施す、いわゆる「デコワンド」も多く見られました。
マジクエストの音楽は、バンド「ブラックモアズ・ナイト」が担当しました。バンドのヴォーカルであるキャンディス・ナイト氏は、ゲーム内に登場する「プリンセス・キャンディス」のキャラクターとしても参加し、世界観をより豊かなものにしていました。
マジクエストの企画・運営を手掛けたのは、1999年設立のクリエイティブ・キングダムズ社です。同社はマジクエスト以外にも、恐竜をテーマにした「ディノクエスト」など、体験型アトラクションの開発実績があります。
日本での運営時には、東京ドームシティアトラクションズでSCRAP主催のリアル脱出ゲームとコラボレーションするなど、アトラクションの枠を超えたイベントも展開されました。
マジクエストは、魔法使いになりきって広大な空間を探索し、謎を解き、魔法を行使するという、他のアトラクションでは味わえない独自の魅力を持つ体験を提供しました。そのユニークなゲームシステムと世界観は、多くの冒険者たちに忘れられない思い出を残したと言えるでしょう。
誕生と展開の歴史
マジクエストは、2005年6月15日にサウスカロライナ州マートルビーチに第1号施設がオープンしたことから始まりました。その革新的なゲームシステムは高く評価され、同年の国際アミューズメントパーク・アトラクション協会（IAAPA）の見本市でImage Awardを受賞しています。その後、アメリカ東海岸を中心に展開するテーマホテル「グレートウルフロッジ」をはじめ、各地に施設を拡大しました。
日本国内では、愛知県蒲郡市のテーマパークであるラグナシアで運営されていましたが、2018年6月17日に稼働を終了しました。かつては東京ドームシティにも施設がありましたが、こちらも2016年9月30日をもって営業を終了しています。
ゲームシステム
冒険の核となるのは、赤外線を発する魔法の杖型端末「ワンド」です。プレイヤーはこのワンドを使い、場内に設置された様々なアイテムや映像端末を操作することで、魔法を行使するかのような体験ができます。ゲームの進行状況は施設側に記録されるため、次回の来場時には前回の続きからプレイ可能です。ワンドを紛失した場合でも、自身の登録情報を基にデータを新しいワンドへ移行できる利便性も備わっていました。
初めてゲームを始める際は、ワンドと魔法使いの種族「クラン」を選び、必要事項を登録します。その後、冒険のヒントが記された小冊子「賢者の書」を受け取り、クエストマスターによるチュートリアルを経て、マジックキングダムでの冒険が始まります。2回目以降はスムーズにプレイを開始できます。
冒険の内容：クエストとアドベンチャー
ゲームは大きく「クエスト」と「アドベンチャー」に分かれています。クエストは、特定の「ルーン」（魔法石）の獲得を目指す試練です。「賢者の書」や映像端末に現れるクエストマスターからのヒントを基に、場内のアイテムを探し出し、条件を満たすことでルーンを入手します。ルーンには様々な魔法の力が宿っています。
主なルーンの例:
ライトニング・ルーン：稲妻魔法
ヒーリング・ルーン：治癒魔法
ミュージック・ルーン：音楽魔法
エンチャント・ルーン：生き物との会話魔法
ディストラクト・ルーン：惑わし魔法
ダズル・ルーン：輝き魔法
プロテクション・ルーン：防御魔法
リビール・ルーン：解明魔法
ポータル・ルーン：入口魔法
フリーズ・ルーン：凍結魔法
アイスアロー・ルーン：氷の矢魔法
マスターマギ・ルーン：大賢者の地位を示すルーン
アドベンチャーは、獲得したルーンを複数組み合わせて挑む、より難易度の高い試練です。「賢者の書」には詳細なヒントがなく、登場キャラクターとのやり取りなどから自ら謎を解き明かす必要があります。アドベンチャーをクリアすると特別なアドベンチャールーンを獲得でき、これはマギ同士のデュエルなどで使用可能になります。
主なアドベンチャーの例:
ゴブリンアドベンチャー：盗まれた宝物を取り戻す冒険。
ピクシーアドベンチャー：妖精のクリスタルを探す物語。
ドラゴンアドベンチャー：凶暴なドラゴンを討伐する試練。
アイスドラゴンアドベンチャー：強力な氷竜への挑戦。
ゲーム開始地点である「クエストステーション」の映像端末からは、クエストやアドベンチャーのクリア条件を確認でき、また冒険中いつでも、アイテムの所持状況や残りの時間、自身の階級や経験値（XP）などの情報を確認することができます。
マギの成長とクラン
マジックキングダムの冒険者であるマギには、獲得したXPに応じて昇格する階級システムがあります。「見習いマギ」から始まり、「ジュニアマギ」「マギ」「シニアマギ」と進み、最終的に「マスターマギ」を目指します。
また、プレイヤーはゲーム開始時に所属する「クラン」を選択します。クランはウォーリアー、ウッディー、トリックスター、シャドー、マジェスティックの5種類が存在し、それぞれに異なる特徴や属性、イメージカラーが設定されています。
ワンドのカスタマイズ
ワンドは単なるゲーム端末ではなく、プレイヤーの個性を表現するアイテムでもありました。基本のワンドに加え、頭部に取り付ける「トッパー」と呼ばれるアクセサリーでカスタマイズが可能です。トッパーには標準的な「オーブ」のほか、各クランのイメージを象ったものなど様々な種類があり、プレイヤーは好みに合わせてワンドを装飾し、自分だけの魔法杖を作り上げることができました。ワンド本体に塗装や装飾を施す、いわゆる「デコワンド」も多く見られました。
世界観を彩る要素
マジクエストの音楽は、バンド「ブラックモアズ・ナイト」が担当しました。バンドのヴォーカルであるキャンディス・ナイト氏は、ゲーム内に登場する「プリンセス・キャンディス」のキャラクターとしても参加し、世界観をより豊かなものにしていました。
開発会社と関連企画
マジクエストの企画・運営を手掛けたのは、1999年設立のクリエイティブ・キングダムズ社です。同社はマジクエスト以外にも、恐竜をテーマにした「ディノクエスト」など、体験型アトラクションの開発実績があります。
日本での運営時には、東京ドームシティアトラクションズでSCRAP主催のリアル脱出ゲームとコラボレーションするなど、アトラクションの枠を超えたイベントも展開されました。
マジクエストは、魔法使いになりきって広大な空間を探索し、謎を解き、魔法を行使するという、他のアトラクションでは味わえない独自の魅力を持つ体験を提供しました。そのユニークなゲームシステムと世界観は、多くの冒険者たちに忘れられない思い出を残したと言えるでしょう。
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