マッターホーン・ボブスレー

マッターホルン・ボブスレー：ディズニーランドのアイコニックな山岳ライド

カリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランド・パークを象徴するアトラクションの一つに、「マッターホルン・ボブスレー」があります。1959年、ウォルト・ディズニー・カンパニー制作の映画『山の上の第三の男』に触発され、オープンしたこのアトラクションは、スイスとイタリアの国境にあるマッターホルン山をモデルにした人工の山を舞台に、ボブスレーに乗ってスリル満点の冒険を楽しめるものです。

実物よりも巨大な山岳

マッターホルン山の標高の100分の1、高さ44.8mのこのアトラクションの山は、遠近法を用いることで、実際よりもはるかに大きく感じさせます。山腹には、巧みに配置された木々が植えられており、高度が上がるにつれて木のサイズが小さくなることで、奥行きとスケール感を演出しています。

革新的なライドシステム

オープン当初から、マッターホルン・ボブスレーは革新的なライドシステムを採用していました。シリンダー・レールとウレタン製の車輪を使用することで、スムーズで安定した走行を実現。これは、当時としては非常に先進的な技術でした。

1978年の大規模リニューアル

1978年には、アトラクションに大きな変化が訪れました。氷の洞窟や輝く氷の結晶、そして雪男の登場により、ライド体験はさらに魅力的なものへと進化を遂げました。同時に、新しいライドシステムの導入により、観客収容能力も大幅に向上しました。

2015年のリニューアルとリアルな演出

2015年、ディズニーランド60周年を記念して、マッターホルン・ボブスレーは再び大規模なリニューアルを受けました。雪男の演出や音響効果などが改善され、よりリアルで臨場感あふれる体験が提供されるようになりました。

東京ディズニーランドでの計画

興味深いことに、東京ディズニーランドでもマッターホルン・ボブスレーの建設が計画されていました。1988年の東京ディズニーランド5周年時に発表されたオリエンタルランド第二次五カ年計画には、このアトラクションの建設が含まれていました。しかし、計画は変更され、建設予定地には1996年にトゥーンタウンがオープンしました。

類似アトラクション：エクスペディション・エベレスト

雪男が登場し、山岳をテーマにしているという点で、フロリダ州にあるディズニー・アニマル・キングダムのアトラクション「エクスペディション・エベレスト」と共通点が見られます。「エクスペディション・エベレスト」は、よりスリルのあるローラーコースタータイプのアトラクションですが、マッターホルン・ボブスレーと同様に、山岳探検の冒険心を刺激する要素を備えています。

まとめ

マッターホルン・ボブスレーは、ディズニーランドを代表する、歴史と革新が詰まったアトラクションです。時代とともに進化を続けながらも、その独特の魅力は現在も多くのゲストを魅了し続けています。その歴史、技術、そして他のディズニーパークとの比較を通して、このアトラクションの真価を改めて知ることができるでしょう。 様々な要素が組み合わさり、ディズニーランドにおける、なくてはならない存在感を確立しています。

スタッフ

デザイン：ケン・アンダーソン

参考文献

デイヴ・スミス『Disney A to Z/The Official Encyclopedia オフィシャル百科事典』ぴあ、2008年。ISBN 483561691X。

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