マッチルーム・スポーツ

マッチルーム・スポーツ（Matchroom Sport）

マッチルーム・スポーツは、イギリスのエセックス州ブレントウッドに本拠を構えるスポーツイベントのプロモーション会社です。1982年にバリー・ハーンが設立し､現在は息子であるエディー・ハーンが会長を務めています。

設立の背景と成長

創立当初は、スヌーカー選手のマネージメント業務から始まりました。スティーブ・デイビスなどを支援する中で、アスリートやイベントの運営ノウハウを蓄積。次第にボクシングやダーツ、ビリヤード、ボウリング、ゴルフなど、さまざまな競技イベントのプロモートに展開しました。その結果、社は多国籍なスポーツプロモーション会社へと成長しました。

マッチルーム・スポーツは、2001年にプロフェッショナル・ダーツ・コーポレーションの過半数の株式を取得し、さらに2002年にはPGAと提携してPGAユーロプロツアーを設立しました。2009年にはバリー・ハーンがワールド・スヌーカー・ツアーの筆頭株主となり、その影響力を拡大しました。

財務状況

2023年6月時点の決算では、マッチルーム・ボクシングが売上約194億円、純利益約19億円をあげ、プロフェッショナル・ダーツ・コーポレーションは売上約93億円、純利益約23億円を記録しました。ワールド・スヌーカーも約56億円の売上を達成し、全体での売上は約537億円、純利益は約64億円にのぼっています。

ボクシング部門

1987年、マッチルームはボクシングに進出し、フランク・ブルーノとジョー・バグナーの試合がそのきっかけでした。2008年には8人制のトーナメント「プライズファイター」を開始し、ボクシングの新たなスタイルを提案しました。

2017年には、アメリカ市場へ本格参入し、マッチルーム・スポーツ・USAを設立。2021年からはDAZNとの契約で、アメリカのボクシングシーンを盛り上げています。

日本進出

2023年9月には日本での活動を強化し、NSN、楽天チケットと提携契約を締結し、2024年から3年間にわたり合計9回のイベントを計画しています。しかし、契約上の問題により初回の開催が延期されるなどのトラブルも発生しました。

主な契約ボクサー

マッチルームは多くの著名なボクサーと契約しています。現契約選手には、アンソニー・ジョシュア、ディミトリー・ビボル、シャクール・スティーブンソンなどが名を連ね、様々な国内外の大会で高い評価を得ています。

過去には、レノックス・ルイスやアミール・カーンなどの一流選手も契約しており、マッチルームはプロモーション業界でも重要な地位を占めています。

今後の展望

マッチルーム・スポーツは、今後も新たな市場開拓や競技の多様化を進めていく方針を示しており、特にデジタル配信プラットフォームとの連携を通じ、多くのファンにアクセス可能なイベントを提供していくことが期待されています。

もう一度検索