マット・ドハーティ

マット・ドハーティ：アイルランドが生んだ献身的なサイドバック

マット・ドハーティ（Matt Doherty）は、1992年1月16日アイルランドのダブリンで生まれました。主にディフェンダーとして、特に右サイドバックのポジションで活躍するサッカー選手であり、アイルランド共和国代表としてもその実力を発揮しています。

クラブキャリア

ウォルバーハンプトン・ワンダラーズでの飛躍

ドハーティは、ユース時代にアイルランド1部のボヘミアンFCに所属していました。トップチームでの出場経験がないにもかかわらず、その才能はウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC（ウルブズ）の目に留まり、2010年7月に2年契約で移籍を果たします。

2011年1月8日のドンカスター・ローヴァーズFC戦でプロデビューを飾り、同年9月24日にはリヴァプールFC戦でプレミアリーグデビューを果たしました。しかし、当初は出場機会に恵まれず、2012年にはハイバーニアンFCとベリーFCへレンタル移籍を経験しています。

2013年1月にディーン・ソーンダースが監督に就任すると、ドハーティはウルブズの右サイドバックとして頭角を現し始めます。チームがフットボールリーグ1（3部）に降格した後も残留を決意し、1年でのチャンピオンシップ（2部）復帰に大きく貢献しました。

2017-18シーズンには、ウルブズはチャンピオンシップで優勝し、プレミアリーグへの昇格を果たします。ドハーティ自身も2018-19シーズンにはリーグ戦全試合に出場し、チームの昇格初年度での7位フィニッシュ、そしてヨーロッパリーグ出場権獲得に貢献しました。

2019-20シーズンも主力として活躍し、リーグ戦36試合に出場。ヨーロッパリーグでは準々決勝までの全試合に出場し、3ゴール1アシストを記録するも、チームは後に優勝するセビージャに敗れました。ウルブズでの8年間で、ドハーティは通算296試合に出場し、28ゴール26アシストを記録しました。

トッテナム・ホットスパーへの移籍

2020年8月30日、ドハーティはトッテナム・ホットスパーFCへ4年契約で移籍しました。移籍金は1340万ポンドとされ、ボヘミアンFCには移籍金の一部が支払われることとなりました。トッテナムでは、セルジュ・オーリエとのポジション争いを繰り広げ、リーグ戦17試合に出場。WBA戦ではハリー・ケインの決勝点をアシストしました。2021-22シーズンはエメルソン・ロイヤルの加入もありましたが、2022年に入ってからはアントニオ・コンテ監督の信頼を得て出場機会を増やしました。しかし、4月9日のアストン・ヴィラFC戦で負傷し、シーズンを終えることとなりました。

アトレティコ・マドリードへの挑戦

2023年1月31日、ドハーティはフリーでアトレティコ・マドリードに加入し、2022-23シーズン終了までの短期契約を結びました。

人物・エピソード

ドハーティはアーセナルのファンであることを公言していましたが、トッテナムへの移籍後、過去のアーセナルに関するツイートを削除する動画が公開され、話題となりました。

マット・ドハーティは、その献身的なプレーとユーティリティ性で、多くのクラブで愛された選手です。アイルランド代表としても、彼の経験とリーダーシップはチームにとって不可欠な要素となっています。

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