マツコの部屋

マツコの部屋

『マツコの部屋』は、2009年10月15日から2011年3月24日までフジテレビで毎週木曜深夜に放送されていたバラエティ番組です。マツコ・デラックスがメインを務め、独特な世界観と辛辣なトークが人気を博しました。番組はハイビジョン制作でした。

番組概要

番組の基本的な構成は、ディレクターの池田哲也が制作したVTRをマツコ・デラックスが鑑賞し、その内容を「アリ」か「ナシ」で評価するというものです。このシンプルな形式ながら、マツコ・デラックスの独特な視点やコメントが番組の大きな魅力となっていました。また、番組は低予算であることを公言しており、その点も特徴の一つです。番組の開始当初から画面左上には「低予算プログラム　マツコの部屋」と表示されていました。マツコ・デラックスのギャラは1回5000円であることも公表されていました。

番組の特徴

低予算を逆手に取った演出

前番組『FNS地球特捜隊ダイバスター』から引き続き、低予算であることを隠さず、むしろそれをネタにした構成が特徴でした。収録は制作会社の会議室で全面ブルーバックで行われ、放送では赤いカーテンがCG合成されていました。また、マツコ・デラックスがディレクターに説教や激怒をする際には、CGの赤いカーテンがなびく演出が加えられました。収録中に騒音が聞こえても収録は中断されず、その様子がテロップで表示されるなど、徹底した低予算ぶりが逆に番組のユニークさを際立たせていました。

音楽

番組の挿入歌として、ポーラ・ネグリが歌う映画『Mazurka』の主題歌「Ich spür in mir」が使用されていました。この曲は、かつてのテレビドラマ「傷だらけの天使」でも使用された曲で、番組の雰囲気を盛り上げるのに一役買っていました。

スタッフロール

スタッフロールも番組の特色の一つでした。構成担当の酒井健作は、番組内でマツコ・デラックスから「クビ」を宣告されたり、名前が「へなちょこ」と表記されたりするなど、度々ネタにされていました。最終的には番組を降板し、後任として堀由史が「ナメリカ」というコンビ名で構成を担当しました。この演出は、マツコさんの提案によるものです。

その他の演出

番組では、放送禁止用語や不適切な発言があった場合、「テニスのやつ」や「Sorry」といった言葉で隠すという演出が用いられました。この演出は、テニスのスマッシュの音とともに白い模様で口を隠すもので、マツコ・デラックス自身は嫌がっていましたが、自らの失言の場合には多用を要求するという場面も見られました。また、スポンサーである江崎グリコの商品「プッチンプリン」が度々VTRに登場し、番組放送時のカットがCMとして使用されることもありました。

スタッフ

番組の制作には、以下のスタッフが関わっていました。

企画：清水宏泰
構成：堀由史（ナメリカ）
編集：菊池正吾
MA：大浦克寿
音響効果：井澤利幸
TK：碓井香都子
メイク：高橋永充
編成：加藤達也
広報：正岡高子
デスク：永島聖子
AD：藤本大介、柏原帆奈美
AP：大越智江
ディレクター：池田哲也
演出：遠藤達也
プロデューサー：金佐智絵
チーフプロデューサー：亀高美智子
技術協力：八峯テレビ、IMAGICA、AXL
制作著作：フジテレビ、ザ・ワークス
過去スタッフ 構成：へなちょこ

放送局

フジテレビ
北海道文化放送

DVD

番組のDVDも発売されました。

マツコの部屋 アンタがいるから素直に笑えないのよ 編 （2011年2月16日発売、ポニーキャニオン）
* マツコの部屋 アタシ、誰のために生きてるの? 編 （2011年3月16日発売、ポニーキャニオン）

脚注

[1] フジテレビ（マツコの部屋）
[2] マツコの部屋DVD特設 - ウェイバックマシン（2011年2月16日アーカイブ分）

もう一度検索