マツダ・13B型エンジン

マツダ 13B型エンジン

マツダ・13B型エンジンは、1973年に登場した直列2ローターのロータリーエンジンです。このエンジンは、マツダ・ルーチェ（RX-4）GTグレード専用として開発されました。13Bは、排気量1,308 ccを持ち、当時の主力である12Aエンジンの改良版として、ローターハウジングの幅が10 mm拡大されています。また、排気ガス規制に対応するためのREAPS3システムも初期モデルに装備されています。名称の「13B」は、排気量の「13」と、前型の「13A」の次の型であることに由来します。

開発の背景

マツダのエンジン開発は、エンジンの排気量を決定するための新たなアプローチが必要でした。ロータリーエンジン特有の技術的課題があり、そのため日本の自動車税法によって排気量が規定されていました。具体的には、REエンジンは実際の排気量に1.5倍の係数を掛けた数値で分類されます。これにより、13Bエンジンの開発においては、税法上の小型車上限に近づけるための設計が求められました。また、排気ガス規制への適応も重要な要件でした。

発展・改良の過程

13B型エンジンは、時代ごとの要求に応じてさまざまな改良が施され、エンジン型式はそのまま保持されながらもサブタイプ名で性能の変化が表されています。主な改善点は、排気ガス規制の対応、燃費改善、そして出力向上です。

排気ガス規制対応と燃費改善

1973年から1981年にかけては、全体として排気ガス規制に対応するシステムが強化されました。具体的には、REAPSシステムを徐々に改良し、より高い浄化性能を持つエンジンが開発されました。例えば、REAPS4やREAPS5といった異なるバージョンが登場し、燃焼効率の向上や燃費改善につなげました。

過給による出力向上

1982年からは、ターボチャージャーやスーパーインジェクション技術を取り入れることで、出力の向上が図られました。この時期の13B型エンジンは、全回転域での圧力波の活用や過給機能の強化により、160 PSから280 PSを超える出力を誇っています。

13B型エンジンの特徴

13Bの絶妙なバランスと尖った性能は、多くのファンを魅了しています。特に、特異な旋回性能と高回転特性は、スポーツカー業界でも高く評価されています。また、マツダは13Bをレーシングカーにも搭載し、様々なレースシーンでの成功を収めました。

まとめ

マツダの13B型エンジンは、時代を超えて愛され続けている名エンジンであり、開発や改良を経て、多様な特性を持つバリエーションが存在します。このエンジンの進化は、マツダの技術的革新の象徴とも言えるでしょう。

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