マツモトキヨシ甲信越販売

マツモトキヨシ甲信越販売株式会社：甲信越・北陸地方を網羅するドラッグストアチェーン

マツモトキヨシ甲信越販売株式会社は、長野県長野市に本社を置く、マツモトキヨシグループの重要な一角を担う企業です。同社は、甲信越地方と北陸地方において、「マツモトキヨシ」ブランドを中心に、計5つのドラッグストアブランドを展開する大規模なチェーンストアを運営しています。

多様なブランドと歴史

同社の歴史は、複数の企業の合併によって紡がれてきました。元々は、長野県で「ファミリードラッグ」「ファミリー薬局」を展開していた健康家族と、新潟県でディスカウントストア「マックス」を運営していた株式会社マックスがその礎となっています。1990年代後半からディスカウントストア事業から撤退したマックスは、ドラッグストア「ドラッグマックス」へと転換を図りました。

2004年、健康家族が、2006年にはマックスがそれぞれマツモトキヨシグループ傘下に入り、2009年には健康家族がマックスを吸収合併し、現在の社名となりました。その後も、長野県で展開していた中島ファミリー薬局（2012年）、山梨県で展開していたイタヤマメディコ（2015年）、石川県で展開していた示野薬局（2020年）といった企業を吸収合併することで、事業規模を拡大し、地域を網羅する体制を構築しました。

ブランドの統合と多様性

合併後も、それぞれの企業が持つ特徴的なブランドは、それぞれの強みを活かす形で存続しています。「ファミリードラッグ」、「中島ファミリー薬局」、「ドラッグナカジマ」、「シメノドラッグ」といったブランドは、「マツモトキヨシ」ブランドとともに、地域住民のニーズに応える多様な店舗展開を実現しています。特に、医薬品・化粧品に強みを持つ旧健康家族系と、食品・日用品・雑貨に強みを持つ旧マックス系の店舗構成は、幅広い顧客層に対応できる強みとなっています。

新規出店や改装においては、当初は「ファミリードラッグ」を店舗名に用いることもありましたが、2011年以降は「マツモトキヨシ」ブランドへの統一が進められています。しかしながら、旧ブランドの看板は、マツモトキヨシグループのロゴとともに存続し、地域住民に親しまれているブランドイメージを維持することに配慮しています。

ポイントカードシステムとグループ連携

マツモトキヨシグループ共通の「マツキヨポイントカード」は、グループ内のポイントシステム統合により、全国のマツモトキヨシグループ各店で使用可能です。旧マックスが独自に導入していた「トクだねカード」は、2009年から2010年にかけてマツキヨポイントカードへの移行が完了し、顧客利便性の向上に貢献しました。

地域別店舗展開と今後の展望

マツモトキヨシ甲信越販売は、長野県、山梨県、新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県と、広範囲にわたって店舗を展開しています。2020年6月現在、167店舗（「マツモトキヨシ」122店舗、「ファミリードラッグ」20店舗、「中島ファミリー薬局」2店舗、「ドラッグナカジマ」1店舗、「シメノドラッグ」22店舗）を擁し、それぞれの地域特性に合わせた商品構成やサービスを提供することで、地域社会への貢献を目指しています。

今後も、マツモトキヨシグループの一員として、地域社会のニーズに応えながら、さらなる成長と発展を続けることが期待されます。

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