マニアックプロレス

ゲーム概要

『マニアックプロレス 明日への戦い』は1990年4月27日にハドソンから発売されたコマンド選択式のプロレスゲームです。このゲームは、孤児として育った主人公が、日本のプロレス界におけるショー的な側面に失望し、一度はリングを去るものの、岩倉兵吾郎との出会いによって再びプロレスに挑む姿を描いています。グラフィックは劇画風で、ストーリー展開はスポ根ドラマを彷彿とさせる要素があり、多くのRPGファンに支持されました。

また、モバイルアプリとしても展開され、2004年にはiアプリ、2006年にはEZアプリに登場しました。アプリ版は元の作品から4年後の設定になっています。

ゲーム内容

本作は通常のスポーツゲームとは異なり、プレイヤーがコマンドを選択して技を繰り出すスタイルを採用しています。主人公のパラメータによって、使用可能な技やその成功率、効果が変わります。アクション性は薄いものの、関節技の時にはボタンの連打が求められ、連射パッドは使用不可ですので、プレイヤー自身が頑張って連打する必要があります。ゲーム内には、腕力(ARM)、脚力(LEG)、体力(BDY)、素早さ(SPD)の4つのパラメータが設定されており、試合後に得られるトレーニングポイントでこれらの数値を向上させることで、より多くの技を習得していきます。

試合後は勝敗に関係なくパラメータが成長するフリーコンティニューシステムも特色で、何度も試合を繰り返すことでゲームを進行できるため、初心者でも安心して楽しめます。エンディングを迎えた後は2周目がスタートし、これをクリアすることでエピローグを閲覧することができるのです。PCエンジン版はストーリー専用モードですが、アプリ版にはオンラインで他のプレイヤーと対戦する「トーナメントモード」が追加されています。

登場キャラクター

主人公

ジュニアヘビー級レスラーの主人公は、真の格闘技を求めてプロレスの世界に入りましたが、現実はショー仕立てのプロレスに失望しました。自堕落な生活を送っていましたが、岩倉兵吾郎との出会いをきっかけに、日本のプロレス界を改めるために再び挑戦することになります。メキシコやアメリカでの修行を経て、最終的にヘビー級に転向し、タイトルを獲得した後に行方不明という運命をたどります。

岩倉兵吾郎

かつて世界的なレスラーで現在は引退し、自分のジムを経営しています。主人公にプロレスの真髄を教える師匠的存在です。

藤本、神谷

岩倉ジムの若手レスラーで、主人公と共に成長していく仲間たちです。

ルナ・バンドール・ワタナベ

日本文化を学びに来た女性で、主人公と運命的な出会いを果たします。彼女はプロレスの舞台裏にも関わる重要なキャラクターです。

アル・シード・ブラッド

「プロレスの神様」と称される存在で、主人公が本物のプロレスラーに成長する手助けをします。ストーリーの中で彼との出会いは、主人公にとって大きな転機となるでしょう。

開発背景

このゲームは、著名なゲームクリエイター今井秋芳の最初のデビュー作であり、彼はシナリオも手がけています。ゲーム業界に新たな風を吹き込む手助けとなった作品でもあるのです。

評価

発売当初から雑誌で高い評価を受けており、特にグラフィックやストーリー展開に関しては好評でした。一部の記事では、アクションがないため異色のプロレスゲームとされながらも、非常に熱い格闘劇として位置づけられています。

『マニアックプロレス 明日への戦い』は、その独特なシステムや深いストーリーで、プロレスや格闘技のファンにとって忘れがたい作品として記憶に残るでしょう。

もう一度検索