マネーフォワード

株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、日本のフィンテック（Fintech）企業であり、個人および法人向けに革新的な金融関連のウェブサービスを提供しています。東京都港区に本社を構え、東京証券取引所のプライム市場に上場しています。同社は「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションのもと、「すべての人の"お金のプラットフォーム"になる」ことをビジョンとして掲げ、多様な金融ニーズに応えるサービス群を開発・提供しています。

事業内容

主に以下の三つの領域でサービスを展開しています。

1. 個人向けサービス: 個人の資産管理や家計管理を支援するツールとして広く知られる『マネーフォワード ME』を運営しています。銀行口座、クレジットカード、証券口座、電子マネーなど、様々な金融サービスとの連携を通じて、利用者の資産状況や支出をまとめて可視化します。また、お金に関する情報を発信する個人向け経済メディア『MONEY PLUS』も運営し、お金の学びや適切な判断をサポートしています。
2. 法人・個人事業主向けサービス: 「マネーフォワード クラウドシリーズ」として、事業者向けのSaaS（Software as a Service）型サービスプラットフォームを提供しています。会計、請求書、給与、勤怠、経費といったバックオフィス業務の効率化・自動化を図る多様なクラウドサービスを展開しており、中小企業や個人事業主を中心に広く利用されています。代表的なサービスには、『マネーフォワード クラウド会計』、『マネーフォワード クラウド請求書』、『マネーフォワード クラウド給与』などがあります。
3. 金融機関向けサービス: 金融機関のデジタルトランスフォーメーション（DX）や顧客サービスの向上を支援するため、Fintechプラットフォームを提供しています。

沿革

株式会社マネーフォワードは、2012年5月に辻庸介氏ら8名の共同創業者により、マネーブック株式会社として設立されました。当初は「マネーブック」というお金に関するソーシャルサービスを手がけましたが、同年12月には家計・資産管理に特化したサービスとして現在の基盤となる『マネーフォワード ME』をリリースし、商号を株式会社マネーフォワードに変更しました。

設立初期から資金調達を積極的に行い、事業拡大の原資としています。2013年4月には『マネーフォワード ME』がメディアに取り上げられたことでユーザー数が大きく増加。同年11月には事業者向けの『マネーフォワード クラウド会計・確定申告』を投入し、以降「マネーフォワード クラウド」シリーズとして様々なバックオフィス系サービスを拡充していきます。2013年12月には経済メディア『MONEY PLUS』の前身となるサービスを開始しています。

本社は設立当初の新宿区から、渋谷区を経て港区内を複数回移転しながら事業を拡大。2015年にはフィンテックに関する調査・分析を行う専門組織を設立するなど、この分野での知見蓄積にも力を入れました。子会社設立による事業領域の拡大も進め、決済代行や保証サービス、ベトナムでの開発拠点設立など、多角的な展開を見せています。

2017年9月には東京証券取引所マザーズ市場への上場を果たし、企業としての信頼性と知名度を高めました。その後もグループ会社の統合や新たなサービス（例: クラウド勤怠、クラウドERP、お金の相談など）の投入を継続。2021年6月には東証市場第一部へ市場変更し、市場再編に伴い2022年4月からは東証プライム市場に移行しています。

近年も、株式会社Biz Forward（株式会社三菱UFJ銀行との合弁会社）設立など、金融機関との連携を強化しつつ、様々な分野の企業をグループに迎え入れ（HiTTO株式会社、株式会社Next Solution、株式会社ビズヒントなど）、サービスの幅を広げています。2023年以降も新たなクラウドサービスや金融関連サービス（請求書カード払い、ケア、掛け払いなど）を提供開始しており、テクノロジーを活用してお金の課題を解決し、ユーザーの「お金を前へ」進める取り組みを加速させています。

株式会社マネーフォワードは、創業以来、金融とテクノロジーを融合させたサービスを通じて、個人も法人も、誰もがより効率的に、より安心して、お金を管理・活用できる環境づくりを目指し、進化を続けています。

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