マラット・グレゴリアン

マラット・グレゴリアン：不屈の魂を持つアルメニアのキックボクサー

マラット・グレゴリアン（Marat Grigorian、1991年5月29日生まれ）は、アルメニアのエレバン出身の男性キックボクサーです。Team Nick Hemmersに所属し、その卓越した技術と闘志で数々の激戦を繰り広げてきました。彼は初代K-1 WORLD GP -70kg（現：スーパーウェルター級）王者として、その名を世界に轟かせています。

戦績とキャリアの軌跡

グレゴリアンのキャリアは、数々の強豪との対戦によって彩られています。2013年、彼はGlory 7でチンギス・アラゾフと対戦しましたが、この試合はノーコンテストとなりました。その後、Victoryでの再戦では、判定でアラゾフを下し、リベンジを果たしました。

2014年にはGlory 15でロビン・ファン・ロスマレンと対戦し、僅差の判定負けを喫しましたが、2015年にはKunlun Fight 18でムエタイのルンピニースタジアムのウェルター級王者であるエークプラチャー・ミナヨーティンを2RKOで破り、その実力を証明しました。しかし、続くKunlun Fight 22では、同じくルンピニースタジアムのウェルター級元王者であるヨードセングライ・フェアテックスに判定負けを喫しました。

2015年、グレゴリアンはK-1 WORLD GP 2015 -70kg初代王座決定トーナメントに参戦。1回戦で山崎陽一、準決勝で牧平圭太、そして決勝ではジョーダン・ピケオーを破り、全てKO勝ちで初代王者となりました。このトーナメントでの連続KO勝利は、彼の圧倒的な実力を世界に知らしめることとなりました。

その後も、グレゴリアンはKunlun Fightで活躍を続け、シッティチャイ・シッソンピーノンなどの強豪とも対戦しました。2017年にはジョムトーン・チュワタナをKOで破り、2018年にはKunlun Fight 69 - World MAX 2017でジニアス・ズエフとスーパーボン・バンチャメークを破り、優勝を飾りました。この頃から、彼は世界トップレベルのキックボクサーとしての地位を確立しました。

Gloryでの王座獲得、そしてONE Championshipへ

2019年、グレゴリアンはGlory 65でシッティチャイ・シッソンピーノンと5度目の対戦を行い、判定で勝利を収めGloryライト級王座を獲得しました。これは彼のキャリアにおける大きなターニングポイントとなりました。

2020年には、ONE Championshipと契約し、新たな舞台へと進出。ONEデビュー戦では、イヴァン・コンドラチェフを2RKOで破り、その実力をONEの舞台でも示しました。しかし、2022年と2023年には、それぞれONEキックボクシング世界フェザー級タイトルマッチでスーパーボンとチンギス・アラゾフに判定負けを喫し、王座獲得には至りませんでした。

戦闘スタイルと人物像

マラット・グレゴリアンの戦闘スタイルは、強靭なフィジカルと高い攻撃力を兼ね備えています。彼は相手にプレッシャーをかけながら、強力なパンチとキックを繰り出すスタイルで、KO勝利も多く、観客を魅了します。また、彼は常に向上心を持ち、どんな困難にも立ち向かう不屈の精神を持っています。

グレゴリアンのキャリアは、勝利だけでなく、敗北からも学び、常に成長を続けていることでしょう。彼の今後の活躍から目が離せません。

主な戦績

2013年：チンギス・アラゾフ戦 (ノーコンテスト、後に再戦で勝利)
2014年：ロビン・ファン・ロスマレン戦 (判定負け)
2015年：エークプラチャー・ミナヨーティン戦 (2RKO勝利)
2015年：ヨードセングライ・フェアテックス戦 (判定負け)
2015年：K-1 WORLD GP 2015 -70kg初代王座決定トーナメント優勝
2018年：Kunlun Fight 69 - World MAX 2017優勝
2019年：Gloryライト級王座獲得
2020年：ONE Championshipデビュー戦勝利
2022年：ONEキックボクシング世界フェザー級タイトルマッチ敗北
2023年：ONEキックボクシング世界フェザー級タイトルマッチ敗北

外部リンク

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