マラ・サンタンジェロ

マラ・サンタンジェロ（Mara Santangelo, 1981年6月28日 - ）は、イタリア・ラティーナ出身の元女子プロテニス選手です。右利きで、バックハンド・ストロークは両手打ちでした。9歳からテニスを始め、1998年にプロへ転向。WTAツアーでは、シングルスで1勝、ダブルスで2007年の全仏オープンを含む9勝を挙げました。自己最高ランキングはシングルス27位、ダブルス5位を記録しています。

プロとしての道のり

2003年の全豪オープンから4大大会の予選に挑戦し始め、同年の全米オープンで本戦に初出場を果たしました。2004年の全豪オープンでは、予選を勝ち抜き、本戦でジュスティーヌ・エナン＝アーデンとの4回戦まで進出する躍進を見せました。2005年からは、女子テニス国別対抗戦・フェドカップのイタリア代表選手に選ばれるようになります。

2006年2月、インド・バンガロール大会の決勝でエレナ・コスタニッチを破り、WTAツアーシングルス初優勝を飾りました。同年、フェドカップでイタリア・チームが初優勝を達成すると、サンタンジェロも決勝でシングルス1試合に勝利し、チームの勝利に大きく貢献しました。

全仏オープンでの栄光

2007年はダブルスで目覚ましい活躍を見せ、全仏オープン前に3つの大会で優勝。全仏オープンでは、アリシア・モリクとペアを組み、第17シードから快進撃を見せました。準決勝では第2シードの強豪ペアを破り、決勝では杉山愛&カタリナ・スレボトニク組を破って見事優勝。イタリア人女子テニス選手として史上初の4大大会女子ダブルス制覇という偉業を成し遂げました。この優勝は、1986年全米オープンの混合ダブルスで優勝したラファエラ・レジ以来、21年ぶり2人目のイタリア人女性によるグランドスラム優勝となりました。

故障と復帰、そして引退

全仏オープン優勝後、サンタンジェロは左足の故障に苦しみ、約7ヶ月の戦線離脱を余儀なくされました。2008年5月に地元開催のローマ・マスターズで復帰。北京五輪にもイタリア代表として出場しました。2009年全豪オープンでは、ナタリー・ドシーとのペアで4大大会女子ダブルス準決勝に進出しましたが、杉山愛とダニエラ・ハンチュコバの組に敗れました。

サンタンジェロは日本で開催される「東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメント」にも2006年・2007年の2年連続で出場。2006年には、ニコル・プラットとのダブルスでベスト4に進出しています。

2010年5月にローマの下部大会に出場したのが最後となり、2011年1月28日に現役引退を発表しました。

主な戦績

WTAツアー シングルス：1勝
WTAツアー ダブルス：9勝 (2007年全仏オープンを含む)
* フェドカップ イタリア代表初優勝 (2006年) 貢献

サンタンジェロのテニスに対する情熱と努力は、多くの人々に感動を与えました。彼女の記憶は、イタリアテニス史に永遠に刻まれるでしょう。

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